第二十七話 悪魔と神様の特訓
「よし、最後は、同時に戦おう。協力して我に挑むがいい」魔王が話しかける。
「オスッ」「はっ」神様と悪魔が返事をした。
魔王 対 神様と悪魔の戦いが始まった。
神様はもともと強かったし、なんだかんだ悪魔だって強くなっている。
互角の勝負が繰り広げられるはずだ…、なんて考えていた私はバカでした。
この戦いも私の想像の斜め上をいっていた。
でも、初めのうちは、想像通りだったの。
悪魔と神様の攻撃をひたすら魔王が受ける展開。
もう悪魔だって命中率は高くなっている。魔王はひたすら動かずに攻撃を受けていた。
それがずっと続くと思っていたの。だって、魔王は痛みが好きなんだと思っていたから。
でも…。
「そろそろ、こちらも攻撃させてもらうぞ。覚悟せよ」
そこからの展開が全く意味不明だった。
魔王が攻撃して、悪魔と神様が同時に守りを固めるけど、吹き飛ばされて、なぜか吹き飛ばされた先で魔王が受け止める。
魔王がエネルギー弾を飛ばして、悪魔と神様がエネルギー弾をはじくんだけれど、なぜかはじかれた先で魔王が受け止める。
魔王が複数いるように感じる…。実際はそう感じられるぐらい、早く動いているのだけれど…。
自分でわざわざ吹き飛ばしておきながら、自分で受け止めるってやっぱり変…。
自分で放ったエネルギー弾を避けられたからと言って、自分で被弾するのって、ものすごい変…。
その後も戦いは続く。やはり魔王が上手のようだ。
強い悪魔よりさらに強い神様の上を、軽々と超えていく魔王…。
そのうち、段々と自分の勘違いに気付き始める。
私、魔王に勝った、魔王を倒したつもりになっていたけれど…。
魔王って大したことないって、思うことにしていたけれど…。
魔王ってやっぱり、宇宙最強なんじゃないかしら…。
天界の神々が全員集まったとしても、もしかしたら、魔王に勝てないんじゃないかしら…。
これって…、宇宙の危機なんじゃないかしら…。
戦いが終わったらしい。
「よし、これぐらいにしておこう」
「「オスッ」」締めの挨拶が聞こえてきた。
魔王がこちらに来て、語り掛けてくる。
「そんなに、怖がらなくてもよい」
私は、とても恐ろしい想像をしすぎていて、とても怖がっている顔をしていたらしい…。
「今すぐに天界をどうしようとかは考えていない。今はこの生活で十分だ」
魔王が不敵な笑みで語り続けている。
「それに。エクスペリオと一緒に地球の様子を見ている。それがとても楽しいのだ。
楽しいと思っているうちは、何かを起こそうという気は起きない」
どうやら、この宇宙の命運は、地球文明の楽しさにかかっているようです。
地球の皆さん、どうかこのまま楽しくお過ごしください。よろしくお願いします…。
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