第十三話 神様と精霊
精霊と神様はいつも仲良し。
精霊は穏やかな神様に優しく見守られて、多くの星を巡っている。
「次はあの星にする!」
精霊はいつも気まぐれ。今回もなんとなく、次の星を選んだ。
精霊はとても生命が大好き。だから本当は、魅力的な生命体の住む星を無意識に選んでいる。
神様はそれを知っていて、新しい生命体との出会いにワクワクして、いつも通り笑顔で頷いた。
精霊は、神様のその様子を感じ取り、安心して星に降り立った。
次の星は少し小さめの星だ。
太陽から少し遠目の位置みたいだ。
星は、楕円軌道を描いてるようで、時々太陽に接近しては、短い夏を迎える。
生命体はその短い夏に生を謳歌する。
短い夏があっという間に過ぎ去ると、生命体は長い冬に備えて準備をする。
おそらく、そんな星なのだろう。
今は、冬の準備を終えて、長い冬へ突入する季節のようだ。
草は一旦枯れ、種となって長い冬の寒さをしのいで、次の春を待つ。
樹も同じように、すでに落葉し、冬の寒さへの準備は終わっている。
冬の長いこの星では、大型の動物はいないみたいだ。リスのような小動物が繁栄していた。
小動物は、秋の間に集めていた種などの食料を巣に持ち込んで、冬の寒さを耐える準備が完了しているようだ。
精霊は、この様子を注意深く見守っていた。
「もう、皆、冬支度は終わっているみたいだね。偉い!」
精霊は、いつも生命体のそんな当たり前の活動に対して、すごいと感心している。
今回も笑顔でつぶやいていた。
こんな寒い星でも、知的生命体はいるようだ。少し離れたところに村があった。
精霊は当然のように村に立ち寄った。
とても小さい村。この村の人々も冬の備えは十分のようだ。
短い夏の間に、冬を越すために必要な燃料を集め、秋には冬を越すのに十分な量の食料を収穫していた。
冬の訪れにはもう少し時間がある。他の生命体は巣ごもりを始めていたが、人々は最後の商売にいそしんでいた。
精霊はそんな人々の活動を、笑顔で見守っていた。
「う~ん、なんか少し寒すぎる気がする…」
他の似たような星と比べて、少し肌寒いと感じたみたいだ。
精霊は、村の広場から辺りを見回した。
少し離れた山のふもとに、小さな氷の城が建っているのが見えた。
まだ、氷が張るには少し早い季節。やっぱり少し違和感がある。
「あの城のせいで、より寒くなっている気がする…」
精霊は、そうつぶやいて、氷の城まで歩いていくことにした。
広場から氷の城の方へ道が続いている。
精霊は、氷の城に向かって歩き出した。
よかったら、コメント、感想、ブックマーク、評価をぜひお願いします。




