第十二話 木枯らしの星で
やっぱりコンテストは楽しい!
その後も私たちは、多くの展示を見て回った。
ガラスの雨が降る青い惑星。
爆発や収束を繰り返す、ゾンビのように生き返る星。…。
どの星も興味深かった。面白かった。
でも…、私だけだったら、こんなに楽しくなかったと思う。
ミカエルがいてくれたから、こんなにも楽しめた。そんな気がする。
場を盛り上げてくれるだけでなく、私のどんな発言も好意的に解釈され、肯定してくれる。
一緒にいるだけでくだらない事にも笑いあったし、楽しい事はさらに倍増して楽しくなった。
中には、少し見たくない星もあった。
とある生命体によって、ごみの集積所とされた星。
ひたすら生命体の出すごみで地表があふれかえっていた。
他にも、おそらくエネルギーを得るためだろう、太陽光パネルや風力発電機で敷き詰められてしまった星。
パネルによって太陽の熱が過剰に吸収・蓄積され、風車によって風の動きが妨害され、寒暖差がより激しくなっている。
すでに、生命体は存在しないだろう。
神様は、生命体のやることには比較的寛容な立ち位置を取る。
その結果、あんまり好ましくない星も残念ながら存在していた。
こういう星を見ると、少し、観察の神として考えさせられる。
ふふふ。今は、コンテストを、楽しまなくちゃ。こんなにも青い空が広がっているのだから…。
上を見渡すと人口太陽が一つと、どこまでも続きそうな青い空が広がっている。
青い空の片隅に、プラザ中央には巨大な球形モニターが見えた。
球形モニターには、その時、最も神々の注目を集めている展示が表示されている。
「次は、あの星を見てみよう!」
「もちろんです!」ミカエルは、笑顔で頷いた。
「でも…、割と普通の星に見えるわね…。何かあるのかしら?」
球形モニターには、ごく普通な、どこにでもある、平凡な太陽と惑星の姿が映っていた。
その平凡な星たちの下部に、展示の位置が表示されている。
展示は、円形のセレスティア・プラザの外側に配置されているようだ。
私たちは不思議な気持ちで、その展示の場所に訪れた。
展示のモニターには、やはり平凡な太陽と惑星が映し出されている。
ただ、この二つの星には、大きな物語があるようだ。
展示では、その物語が本として机の上に山積みになって配布されていた。
多くの神々が訪れては、本を受け取っている。
もちろん私たちもその本を受け取った。
円形のセレスティア・プラザの外側には多くのベンチが設置されている。
私たちも、他の神々と同様に、そのベンチに腰掛けて、受け取った本を読んでみることにした。
タイトルは「木枯らしの星で」。
どうやら、一人の精霊と神様の物語のようだ。
第三章 変わった星コンテスト 完
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