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これが…転生…?

 前も見えないシーンと暗闇の中、ゼェ…ゼェ…という苦しそうな息遣いだけが聞こえてくる。

 パカパカと音をならしながら少し大きいサンダルで限界まで走り続けるが、背後から聞こえてくる足音どんどん距離を縮めてくる。


 どうして…?どうしてこんなことになったの?

 涙で目の前が霞むが、気にせず走り続ける。


 …が…


「つぅ~かぁまぁ~えた♡」

「きゃあ!!!!!嫌!!助けて!!」 


 おもいっきり手首を強く捕まれ、【結奈(ゆいな)】は地面へとねじ伏せられてしまった。

 結奈はボロボロと涙を流しながら必死に助けをこうが、人どころか建物すら近くに見当たらない裏路地に追い込まれていたせいで、誰も結奈の悲惨な声を聴くことは出来なかった。


「あはぁ♡~可愛いねぇ~結奈ちゃん!♡」


 涙やよだれでぐちゃぐちゃになった結奈の顔をを見つめ、フードを被った()()は満足そうにニタニタと笑う。


「…だれ…だれな"の!?私が一体何したっての"!?はなじて!はなじでよぉ!!」


 結奈はガラガラとした声で泣き叫んだ。

 しかしフードを被った少女はうっとりとした表情でただ結奈を見つめ続けるだけだった。

 結奈はそんな少女に対して絶望と怯えの感情を抱える。


(…ははっ…久しぶりに外に出たらこのザマ…か

意味分かんない…)


 結奈は唯々自身に跨がる少女に怯え、体を震わす

 事しか出来なかった。


 そんな時…


 いきなり目の前が眩しく輝き始め、それを最後に【結奈】としての意識が途絶えた。













 ………

 ……メ…


 …メ…ナ…








「メルーナお嬢様!!目をお覚まし下さい!!朝ですよ!!」

「…ッ!!!!いやあ”あ"ぁー!!!!!」

「!?お嬢様!?どうされましたか!?」


 結奈はバサッ!!と勢いよく起き上がり、悲鳴を上げる。

 顔は青白く、呼吸は浅く、そして心臓は耳を澄まさなくとも聞こえるほどに高鳴っている。


「お嬢様!!落ち着いて下さい!!深呼吸です!!」


 結奈は混乱状態に陥っており、上手く呼吸が出来ていない状態だった。

 そんな中、近くにいた

 綺麗な紫色の髪に、落ち着くシルバーの瞳を持った、メイド服を身に纏った女性が、結奈の背中をゆっくりと擦り、優しく声をかけてくれた。

 そのお陰か、結奈は次第に落ち着きを取り戻していった。


「はぁ…はぁ…はぁー、…すみません、ありがとうございました。」

「いえ、落ち着いたなら良かったです」

「…えっと…あの…すみませんここどこですか?」


 結奈はキョロキョロと周りを見渡し目の前にいるメイドさんに話しかけた。

 最初は混乱しており気づけなかったが、自身が今いる場所どう考えてもは到底日本とは思えない場所だった。そもそもの話し、メイドさんがいる時点で違和感を持つべきだったが、そんな事すらも考えられない程、結奈は取り乱していた。


「…へ…?」


 メイドさんがパチパチと瞬きをする。まるで結奈が可笑しな事でも言ってるかのようだった。


「…あの~?ど、どうされましたか…?」

「…お嬢様…先ほどから、一体どうされたのですか…?」


 結奈は今の状況が尚更分からなくなった、オジョウサマ?私の事?と結奈は首を傾ける。

 そんな結奈を見て、今度はメイドさんの顔が青くなってゆく。


「…お、お医者様…お医者様を!!今すぐに!!」

「へぇ?!」


 メイドさんはバン!と強く扉を開け、何処かへと走り去ってしまった。

 結奈は頭に(ハテナ)を浮かばせ、目をまん丸くさせる。

 よく分からないがとりあえずベットから体を起こし歩いてみる。結奈がぼーと周りを見渡しているとすぐ側に大きな鏡があり結奈はその鏡を覗き込んだ。


「…ん?……………………はぁ?!!!!」


 結奈は大きな声を出し、鏡に張り付く。

 そこに写っていたのは結奈……ではなく。

 さらさらツヤツヤの美しい水色のロングヘア-でキラキラと輝く宝石の様な紫の瞳を持つ少女が写っていた。

 その少女は少しだけ汗ばんでおり、そのせいか少しだけ色気のある、まるで天使の様な可愛らしい美少女だった。

 結奈が余りの衝撃で固まっていると、扉がある方から沢山の足音が聞こえてきた。


「メルーナ!大丈夫か、メルーナ!!【ロセ】から聞いたぞ!?ほら!!私を見ろ!勿論誰か分かるよな?」

「メルーナ!!大丈夫?ほらお母様よ!」

「旦那様、奥様、少々おちついて下さい」

「メルーナ様、ご用体はどうですか?何処まで覚えていますでしょうか?」


 いきなり大勢の人に一気に話しかけられ、結奈は驚き、しどろもどろに「えっと…あの」としか言えないでいると、一人の老人が結奈に優しく話しかけてくれた。


「メルーナ様…ここが何処か分かりますか?」


 結奈はふるふると首を横に振る。そんな結奈の反応を見た女性があぁ~と言いフラッとよろけた。


「奥様!気を確かに!」

「…そんな…メルーナ…」


 結奈はその光景を不安そうに眺めていおり、老人はショックしたかのように、顔を落とした。


「…良いですか?…あなた様の名前は【メルーナ・チェルラー】と言います、そして…あなた様は






 …この国、【レミーラ王国】を守る【聖女】様ですよ。」

「…せい…じょ…?」

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