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エッセイ

子どもの頃の記憶って曖昧

作者: 山本大介

 ま、あのお話は童話ではありますけど・・・。


 人の記憶ってのは実に曖昧で都合よく作り変えられるものでしょう(笑)。

 私は前に「あったかいぬくもり」というほぼ実話童話を書きました。

 内容はじいちゃんに連れられて映画を観に行った帰りに、私と妹が電車内に取り残されるというものです。

 なにぶん、幼い頃の出来事で、思い出誇張?や自分の主観があったことに最近気づき、じいちゃんの沽券回復の為にもこりゃあ、弁明といいますか、考察、証言などからシンなる顛末を書きたいと思った次第です(大げさ、笑)。



・会話による証言(※雑記帳より抜粋)


 実家に行った時の話です。

 奥さん、妹、親父や母と昔話に花が咲きました。

「そういや、だいぶ昔、俺と妹がじいちゃんに電車においてけぼりされたじゃん」

「あったあった、ぎゃん俺、怒ったよな」

 と、父。

「あったね~」

 と、妹。

「あれは、びっくりしたね。じいちゃんとばあちゃんが走って帰って来て、二人がおらんって」

 と、母。

「へえ」

 と、奥さん。

 ・・・まてよ。

「あれっ、じいちゃんだけじゃなかった?」

 と、私は言います。

「ばあちゃんもおったよ」

 と、母。

・・・じいちゃんだけと思いこんでいた。

「なんで、お前たちは一緒に降りんやったとか」

 親父が尋ねます。

「ドラえもんの映画を見た後、たしかデパートでドラえもんのスタンプの玩具を買ってもらって二人で夢中で遊んでいたら乗り越していて・・・」

 と、私。

「それに気づいて慌てていたら、近くのおばさんが気づいて、駅員さんに伝えてくれて隣駅の柳川で降ろしてくれて迎えに来てもらったんだよね」

 と、妹がしみじみ言います。

「じいちゃんの単独犯じゃなかったか~」

 私は心の中でじいちゃんに謝罪します。

「でも、二人して子どもを忘れるって相当よね」

 と笑う母。

「ですね」

 と奥さんも苦笑いでした。


 ・当時を考察

 観に行った映画はドラえもんでした。

 早速、ネットで公開日を調べます。

 私が観に行ったドラ映画は最初ののび太と恐竜と宇宙開拓史です。

 で、公開が1980、1981年の3月で季節は春の頃(春休み?)となっていました。

 おそらく、記憶が正しければ宇宙開拓史の方かなと思います。が、この現状ですので自信がありません(笑)。

 私が小1から小2で妹が幼稚園の年長ぐらいになります。

 続いて観に行った映画館は大牟田市の映画館と推測されます。

 当初、私は久留米で映画を観て塩塚駅で降りず大牟田駅で保護されたと思い込んでいました。

 ところが、さきほどの会話中に親から柳川駅に迎えに行ったという話もありました。

 となると、行った先は逆方向で南方面で、近くにある映画館は大牟田となります。

 たしかに子どもの頃、大牟田の映画館は親に連れられて言った記憶があります(昔、親父と観に行った「幻魔大戦」も大牟田でした)。


 ここから先は推測も含みますが、映画を見た後、デパートもしくは玩具屋にてドラえもんのスタンプ玩具を買ってもらい、喜んだ私たちは、電車の長椅子で玩具を開けて遊んでいました。

 夢中で遊んでいた私たちは、降りることに気づかず、かつ祖父や祖母は当然私たちが付いてきていると思い込み下車します。

 すぐに気がついた祖父たちは、駅員さんに伝えると、とりあえず走って家に帰ります。

 そして母や親父に連絡が入り、みんなは慌てふためきます

 一方、私たちはじいちゃん、ばあちゃんがいないことに気づき、事態に気づき慌てますが、どうすることも出来ず、オロオロしだします。。

 隣にいたおばちゃんがそれに気づき、駅員さんに教えてくれ、私たちは柳川駅で保護され、家に連絡が入ります。

 ※もしくは、私たちが住所、電話番号を言えず、親が確認をとったセンもあります。ここは覚えていません。

 親が迎えにきて「お前、お兄ちゃんやろうが、しっかりせんか!」と、親父にこっぴどく叱られました。

 私は親父にビンタされた記憶があるのですが、親父は叩いてないとのこと、まあ、ここも曖昧なところですね。

 でも、親父の方が正しいとは思います。

 もの凄い感じで激昂された記憶があるから、私の中で思いが増幅されたのかもしれません。

 これが顛末となります。


 結論

 ・映画は祖父と祖母に連れられて出かけた。

 ・兄妹の年齢は6才前後。

 ・大牟田の映画館で観て、帰りの電車で祖父母は塩塚駅で下車する。

 ・慌てふためく家族。

 ・兄妹は乗り過ごし西鉄柳川駅で保護される。

 ・こっぴどく叱られるが、叩かれていはいない。


 以上となります。

 げに記憶とは曖昧なものです。

 たまたま家族の思い出話となり、あの当時の出来事を話していく内に当時の記憶が曖昧であったことに気づかされました。

 今は亡きじっちゃんにごめんねーと思ったのですが、ばあちゃんもおって二人して気づかないって相当だなあと実はくすりとなって面白く思いました。

 知ってしまった以上は、じっちゃんの名誉回復(にはなってない?笑)の為にも、こりゃ書かなきゃと使命感にかられた訳です。

 ふふふ、結局、思い出ってやっぱり素敵ですよね。

 なんとなく綺麗にまとめたつもりで、このお話を〆ます。

 




 事実を知った以上は・・・ね。

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