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第66話 研究所に戻ろう

読みに来て頂きありがとうございます。


>王城の演習場で行われた魔法の査定も終わり、研究所に戻ることにした。


 研究所に戻る馬車でレインさんに少し気になっていた事を聞いてみた。


「宮廷魔導師ってどのような人なのですか?」

「ん? そうだね。文字通り宮廷お抱えの魔導師、だよ」

「身分は高いのですよね?」

「魔導師は国政からは分離されているから一概に身分や地位については比較できないけれど、魔法を生業にしている人達の頂点の一つだろうね」

「魔『導』師だから、他の人を導く的な存在ですよね?」

「そうだね。この国には国王が認定した魔導師は八人、その内の特に秀でた四人が宮廷魔道士として研究や指導を行っているんだよ」


 部門長も宮廷魔導師という事はすごいのだろうな。


「お名前が出ていたミヨンさんもですか?」

「ミヨン様は一箇所に留まっていられない性格だから勇者様に同行する事になったんだよ」

「では実力はすごいんですよね?」

「魔法の多彩さなら一番かもしれない。今回みたいな今までに無い魔法を幾つも作り出しているし」

「部門長もですよね?」

「シェール部門長は詠唱が早くて正確さがトップクラスかな」

「詠唱の早さ……」


 あれ、これはマズい?


「そう、ニコは詠唱していないで魔法を使っているから、色々と気を付けた方がいいよ」

「ですよね……」

「でも、どうやって発動しているの? 常識的にありえないのだけれど」


 魔法に常識……違和感あるな。


「僕も魔法が使える事が分かったのは最近なのでよく分からないんですよ」

「……もしかすると詠唱が凄く早いのかも?」


 そのアイデア頂いておこう!


「おそらくそうだと思います!一度は目を通してますし」

「じゃ、そういう事にしておきますか」


 今のところは追求されずに済みそうだ!


「今は良くても先々は知らないからね?」

「……はい」


 また、心を読まれた。そんなに表情に出やすいのかなぁ……。



 研究所の管理部門の小屋……棟に戻った。


「やあ、ニコ。ご苦労さま。城まで行ってもらってすまなかったね」


 室長に労われた。


「いえ……心は疲れましたが大丈夫です」


 自分が女性の格好をしていたのを思い出した。


「そうか、もう帰ってもらって大丈夫だよ」

「ありがとうございます……着替えて帰りますね……」

「そうだったね。あと、できればまた近いうちに来てくれるかな? ニコのおかげで随分片付いたけれどまだまだ書類が残っているし」

「分かりました。検討しますね」

「ありがとう!」


 さて、着替えますか。


 ……あれ?


「サニーさん、僕の服、知りませんか?」


 書類を上に掲げて「数字多過ぎ」なんて言って睨んでいたサニーさんに声をかける。ずっといたから知っている


「ん? 机に無いの?」

「椅子の上に鞄はあるのですが服は無いです……」

「じゃ、着替えさせた店員達が持ってたんだろうな。私も室長も動いてないし」


 うん、と室長も頷く。


「ニコ、私達はまだまだ終われないんだ。すまないが自分で取りに行ってもらえないか? モンド子爵の店はここからなら遠くないから」

「え?」

「その制服も君のだから無償支給するし」

「室長、それは別にいいんですけど!?」

「大丈夫! 似合っているから」

「レインさんも、それも別にいいんですけど!?」


 女性ものを着ることには嫌とかでは無く、慣れてもきたれど、街中に出られる程は慣れていない。


 はぁ……でも雇われの身だし、しょうがない……のかな!?



 とにかく、知り合いに会わない事を祈る!


いかがだったでしょうか?少しでも気になって頂けた方はまた来て頂けるととてもうれしいです。

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