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第43話 遠征のために集合場所へ向かおう

読みに来て頂きありがとうございます。


>ドリルを一冊クリアし、「まるいひつじ亭」で隊長と夕食を一緒にした。

 夜中の閉店まで続いたニコの良い所を挙げていくゲームは最終的にお店に居たお客全員が参加していた……どれだけ『ニコ』が愛されていたのか分かる。本当にすごい。


 改めて今の僕も名に恥じない『ニコ』でありたいと思えた。



 その後も続きそうだったけれど皆さん、何か満足されたみたいでお開きとなった。


 隊長さんとロビンさん……フレ姉と姉御は名残惜しそうだったけれどそれぞれ隊員さんや大工仲間に連れられて帰って行った。良かった!


 僕もすぐに帰り、明日の荷物を確認してすぐに寝た。



 最初の鐘の音で起きる。あと少しで日の出だ。


 朝ごはんとしてお向かいの「クマパン」で買ったパンとお湯でかき混ぜるだけのスープで朝食にした。

 女神様、簡単に飲めるスープを用意して頂きありがとうございます。

 ……あ、お礼を言っただけですよ!?

 もう出かけるので高そうなアイスとか止めてください!

 

 ……取り敢えず冷蔵庫に入れておきますので今度一緒に食べましょうね。



 集合時間も近いので、どんな馬車で向かうのかワクワクしながら南西の門へ向かう。


 門には隊長さんはいなかった。あれ?


 キョロキョロしていた僕を見かけた隊員さんが声をかけてきた。


「ニコ、隊長なら壁の外だぞ」


 あ、壁の外で待ち合わせだったんだ。


 急いで門をくぐる。



 「あ!!」


 思わず声が出た。



 門の外には……ドラゴンがいた。



 やはりこの世界にいるんだね……。


「ニコ、おはよう!」


 その側に隊長さんがいた。


「おはようございます! もしかするとドラゴンで行くのですか?」

「やはり聞いていなかったか。そうだ。このワイバーンで飛んでいく」


 ドラゴンライダー……って事ですか。スキル『鑑定』に表示されていなかった。


 でも、確かに馬車より断然早そうだ。

    

 赤銅色の体表に四メートルを優に超える体長に腕の代わりの大きな羽。

 その背中には鞍のようなものが取り付けられていた。


 荷物を隊員さんに預けるとワイバーンの背の鞍に固定してくれた。


「ニコ、これを着けろ」


 隊長さんがゴーグルと耳あてのついた飛行帽(トラッパー)を放ってきた。


 飛行帽を見て気が付いた……温暖な気温だったから保護のために長袖は着ていても防寒具は持ってきていなかった!


「ニコ、これも」


 隊長さんが後ろからポンと厚手のコートを肩に掛けてくれた。

 冬の隊服のようだ。通常が黒を基調としているがこれは白い。


「ニコ、これはお前の為に作った竜騎士の隊服だものだ」


 袖を通して前を閉じると丁度よいサイズだった。


「ありがとうございます!」


「なに、本当はコート以外も用意してあったが慣れないと動きにくいから今日はそれだけで許してくれ」


 許すも何も有り難いのですが……。


 それにしても竜騎士!? …もしかすると。


 スキル『鑑定』


>フレイア・フェルディアス:フェルディアス侯爵家長女。城壁警備隊隊長兼近衛騎士団竜騎隊竜騎士。規律に厳格。ニコを溺愛している。


 ……情報が増えている。


 鑑定のスキルレベルに関係無く情報が変わっているのは他の要因も加味されるのかもしれない。

 それにしても隊長は近衛騎士団にも所属しているのか。すごいな。


「どうしたニコ? 竜が怖いか?」


 ものすごく心配そうに覗き込んできた。本当に優しいな。


「大丈夫ですよ! むしろ乗るのが楽しみです! 今はフレ姉が城壁隊の隊長なのに竜騎士でもあった事に驚いていたところです」


「そうか? かっこいいか?」


 白い厚手のコートと同じく白を基調とした飛行帽、ゴーグルを上に上げてポーズをつけた姿は凛々し過ぎた。


「とてもかっこいいです! 憧れます!」


「そうかそうか……それは嬉しいな」


 僕の頭をポンポンと叩きながら溶けそうな笑顔だ。褒めて良かった。


「では、そろそろ向かうぞ。ニコ、目的について聞いているか?」


 顔を引き締めて確認される。


「おおよそについては知っています」


 地下室の『ニコ』のメモに残っていた。




「北方の魔族領、ですね」  


いかがだったでしょうか?少しでも気になって頂けた方はまた来て頂けるととてもうれしいです。

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