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第3話 スキルを使ってみよう

読みに来て頂きありがとうございます。


>ステータスが表示されたので確認する事に。

 ステータスの確認とか操作は画面に触れるのかな?


 学習ドリルをタップしてみた。触ったような小さな震えるような感覚があり、更に小窓が開いて「小学一年 国語」と表示された。

 何故に小一の問題なんだ?しかも国語だけ。

 女神様の事だから意味はあるのかもしれない。


 国語の文字をタップしたらテーブルの上に「小学一年 こくご」と書かれたドリルが現れた。

 上には親切に鉛筆と消しゴムが乗っていた。

 パラパラとめくってみたけれどごく普通の国語ドリルだ。日本語の。


 小さい頃から集中する事だけは得意だったのでドリルは嫌いではなかった。

 親は勉強が好きだと思ったみたいで色々な出版社のドリルを買ってくれた。

 残念ながら成績にはそれ程反映されなかったけれど。


 クリアしたら何かあるのだろうけれどステータスとスキルが見れたので身の回りについてもう少し確認してみよう。

 思い返せば十六歳になるまでの生い立ちや現状について女神様にしっかりと聞いておかなかったのは後悔する。


 外に出てみた。

 温暖なのは季節なのか元々の気候なのか。風も吹いていて心地がいい。


 女神様の置き手紙には言語知識が無い、と書いてあった。


 ……うん、確かに目の前の看板は何語かも分からないし、道行く人の言葉は全く理解出来なかった。

 敢えて言えば英語と北欧の言語が混じっているような気がする。

 お向かいは看板の絵と匂いからパン屋だと分かるけれど。


 声をかけられても困るから自宅の外観だけ見て戻ろう……これ一棟が自分のだと思うと身の丈を超えている気がする。女神様のやらかしなのか何か企んでいるのか。


 リビングに戻り改めてドリルを確認してみよう。


 国語のドリルをめくると前世でよく知る日本語の平仮名の書き取りから始まって片仮名へ続き、漢字の読み書きへと続いていた。後半は文章問題等もあり、思った以上にボリュームがある。


 ドリルを終わらせたらレベルが上がったりするのだろうけれど、日本語で大丈夫なのかなぁ。


 ドリルに取り組む前に先ずはご飯を食べよう。

 お腹が空いては集中力も欠けるしね。


 貯蔵室を改めて確認する。


 棚には乾物や調味料など日持ちのしそうな物が並んでいる。

 奥に少し大きめな木箱があるので開けてみた。中は冷たくて冷蔵庫のようだ。これも魔道具なのだろう。

 新鮮な肉や野菜が入っていた。これをしばらく自動で追加されるらしいからとても助かる。祈り方は知らないけれど女神様に感謝。


 前世のトマトと同じ見た目の野菜があったでベースにスープを作った。元々一人暮らしで自炊もしていたから料理の腕は問題無い。

 パンもあったから主食として夕飯にした。

 前の世界と変わらない味で満足!


 食べ終わり、食器を洗った後、飲み物を淹れてテーブルに向かう。


 貯蔵庫にはコーヒーがあった。コーヒー好きとしてはとてもうれしい。

 砂糖と牛乳もあったのでカフェオレにしよう。


 さて、始めますか!


 まずは平仮名の書き取り。

 久しぶりにやってみたら意外と楽しい。


 ……。

 ………………。

 ……………………。


 終わった!

 昼頃から始めてもう夕方近くだから三時間くらいかかったかな。

 書き取りを綺麗に書いていたら思った以上に時間がかかった。


 ふぅ、と一息し、パタンとドリルを閉じると光り輝きだした。

 それほど強くない、優しい光だ。


 光が止まってドリルを開くとマルや花マルがついていた。

 全てが終わると採点されるようだ。


 幾つになってもマルをもらえるのはうれしいな。

 あ、よく見ると△や✕が付いていた。

 別に間違っていた訳じゃないよ?

 癖字でツとソとリが似ているとかだ。悔しい。


 そう思うともう一度挑戦したくなる。

 そう思っていたらウインドウが勝手に開いた。


 『もう一度やりますか?』


 何か変化も無かったから迷わず「はい」と答えると新しいドリルがテーブルに現れた。全く同じ内容だ。


 そうだ。レベルは上がったかな?ステータス画面を呼び出す。


 あれ?



****************************

ニコ(谷中 虹琥)

Lv.1《更新》

16歳

※能力値はLv.100から表示

<スキル>

神との交信(トータルレベルx10秒))

学習ドリル Lv.1《更新》 →国語(小学1年生まで)

****************************



 ……成長していない……《更新》ってなんだ?

 もしかすると……タップできる!



****************************

ニコ(谷中 虹琥)

Lv.12

16歳

※能力値はLv.100から表示

<スキル>

神との交信(トータルレベルx10秒)

学習ドリル Lv.2《更新》 →国語(小学1年生まで)

        →算数(小学1年生まで)

自国語の識字 Lv.1(簡単な文字は読める)

自国語の会話 Lv.1(簡単な会話ができる)

****************************



 レベルが一気に12も上がった。算数も増えた!


 自動でレベルアップされないのはどうなんだろう・・・ウインドウを急遽追加した弊害かバグ的なものかもしれない。女神様に相談しよう。


 そういえば回答を間違えてもレベルアップしているから合格ラインみたいなものがあるのかもしれない。これは要調査かな。


 それにしても日本語の、しかも小一の国語をクリアしただけでこの世界の言語が理解できるようになるのは謎だけれどとても助かる!


 少し外に出てみようかな~と思ったら部屋がすっかり暗くなっている事に気が付いた。もう夕方か。早いな。


 よくよく見渡すと天井にランタンのような器具が幾つか吊るしてあったのに気付く。

 テーブル近くのランタンを下ろしてどうやって点けるのか調べてみる。


 オイルかロウソクかと思ったら石が入っていた。石炭?

 ボタンらしい部品があったので押してみた。


 触った途端、薄っすら明りが点いた!


 これも魔道具……何となく前世より進んでいる気がする。


 明るくなったけれど生活するには少し暗い気がする。


 ボタンらしい部品を触り続けてみたら少しずつ明るくなっていった。

 最終的にはランタン一つで部屋がかなり明るくなった。


 色味はLEDの真っ白な光に似ているかも。

 文字を読み書きするには良い色味だと思う。


 ランタンの底はガラスになっていたので吊り下げても室内は十分に明るい。


 本当にこの世界の言葉が分かるようになったのかは明日にで外に出て確認する事にして、夜はやる事も無いしドリルを進めようと思う。


 その前に夕飯にしようかな!

いかがだったでしょうか?少しでも気になって頂けた方はまた来て頂けるととてもうれしいです。

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