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第28話 警備隊でお仕事の続きをしよう

読みに来て頂きありがとうございます。


>城壁警備隊の詰め所での仕事は続く

「隊長さん、僕がやります! やりますから腰の剣に手をかけないで!!」


 五人の持っている書類をザッと見ても一時間くらいだと思う。

 そうだ、こんな時は……。


「僕、この書類のお手伝いしたいな。ねっ、いいでしょ? フレ姉?」


 こっそり言うと隊長さんは真っ赤になって後ろを向いた。


「ニコが……そう……言うなら……今回だけだ」


「ありがとうございます!」


 隊員さん達から書類の説明を聞き、受け取る。


「ニコはズルいぞ……」


 廊下に出ると隊長さんに言われた。


「でも、お役には立ちたいので」


「私の側にいてくれるだけで十分、役に立っているのだがな」


 多分、以前は護衛でもしていたのかもしれないな。


 隊長室に戻り作業に入る。

 書類は街への入出に関する記録や壁外に現れた魔獣の討伐記録など多岐に渡っていた。それの内容を確認して整理をしていく。


 まだ続いていた思考加速のおかげかすぐに終わった、と思う。


 隊員さん達に確認してもらい、その後にくっついてきていた隊長さんにも見てもらう。


「ニコ、紐で纏めたんだな」


「日付と内容で分けて紐で綴じただけです。隊の皆さんで統一すると良さそうですよ?」


 確認したら整理方法は人それぞれみたいで、大半は内容に関係無く、日付で分けただけでポンと箱に保管するだけだったみたい。


多分、後から書類を確認しようと思っても苦労したと思う。


「六箇所の門で書類提出方法がバラバラだったからな。ニコ、分類のルールを紙にまとめてくれないか? 隊のルールとして採用する」


「はい! では次に来る時にどのような書類があるか確認させて頂けますか? 機密書類以外で構いませんので」


 インデックスを付ける方法とか提案してみようかな。


「うむ。文官に手配しておこう。ありがとう。ニコ」


「こちらこそありがとう。フレ姉!」


「急に仕事モードから姉弟モードに変わるな!……まったく……しょうがないな」



 その後の仕事は隊長さんの護衛と言う名のお茶会となった。


 最近は街の外周に魔獣が増えているようで、出動回数が増えているらしい。


「だが、壁内に侵攻を許す事は無いから安心しろ。ニコは私が絶対に守る!」


  隣に座って頭を撫でながら言われると恥ずかしい気がする。


「うれしい言葉だけど僕以外も守ってね! あ、でも人手が足りなければ僕も戦うから!」


 もう、僕は戦えると思っている。


「駄目だ! ニコに怪我はさせられない。絶対に駄目だ!!」


 ギュゥゥゥゥ! と抱きしめられる!


 嬉しいけれど苦しい!!


「あ、ありがとう。でもフレ姉も怪我は気をつけて、ね?」


 更に ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ! と抱きしめられる!


 嬉しいけれど死んじゃうよ!?



 落ち着いた後は僕が最近まで何をしていたのか話せるレベルで教えた。


 リハビリをするならウチに来い、って言ってくれたので今度は訓練に参加させてもらえる事になった。剣に関したスキルは無いからありがたい。


 そして近いうちに「まるいひつじ亭」で一緒に御飯にしようと約束をした。


 すぐにでも行きたそうけどお仕事中ですからね!? お店はまだやっているけれど!


 え? お休みはほとんど取れていないの!?


 じゃ、マッサージをしてあげるね!得意なんだ!



 肩と背中を少し揉んであげただけなんだけど、終わった頃には隊長さん、とても幸せそうな顔で眠っていた。せっかくだからそのままにしよう。


 隅にあった毛布をかけ、他の隊員さんに帰る旨を伝えた。


 ……そんな時に隊長さんは起きたようで早足に向かってきた。


 「あ、隊長さん、起きたのですね! 起こすのは悪いと思って毛布をかけさせてもらいました」


「嬉し過ぎて気を失っ……ではなく、リラックスし過ぎて眠ってしまったようだ」


 忙しくて疲れているのだろう。


「少しは休みを取ってくださいね。約束もありますし」


「あぁ! 楽しみにしている。それとまた今度、マッサージをしてくれ」


「よろこんで! 次は手や足もやりますからね!」



 隊長さん、誰もいない所ではとてもいい笑顔をされますね!


いかがだったでしょうか?少しでも気になって頂けた方はまた来て頂けるととてもうれしいです。

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