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妖魔狩り  作者: 望月満
6/22

其ノ五 スラム(中)



やっと期末テスト終わった―――!

疲れました。&、結果が怖いデス・・・(・_・;)

でわ、一週間程振りの「妖魔狩り」お楽しみあれ〜



 血、血、血、血。

何処(どこ)を見ても、何処に行っても、大量の血ばかりが道や壁に飛び散っていた。ところどころに肉片や、内臓などが落ちていたりする。

そんなおぞましい場所を、エリスは駆けていた。

「何処だ―――。何処に妖魔はいる・・・・・・」

 エリスがそう(つぶや)き、大きな家の角をまがった時だった。

バキッ、グジャ、ガリッ

グロテスクで、耳障(みみざわ)りな音が遠くの方から聞こえる。瞬時に反応したエリスは、走りを止めて音に耳を傾けた。

骨を折る音。肉を()く音。そして、

人間の肉を、骨ごと()らう、音―――――。

エリスは鼻に(しわ)を寄せ、目を細めた。

たっ

すぐに音の方向を感知したエリスは、そちらへ向けて走って行った。

 

 四肢(しし)がバラバラになった身体。目玉を(えぐ)り取られたもの。内臓が見えている、(また)は無いもの。首を切り落とされているもの。

沢山(たくさん)の死体が、かなり高い山を築き上げていた。

そして、その山の前に座る女性。女性の手には今、誰のものとも分からぬ腕が、(にぎ)られていた。赤い内側の肉が見え、中に通る骨さえも見え始めていた。

女性は、殺した人々を喰っていたのだ。

市女笠(いちめがさ)をかぶり、服は紺の着物を着ていた。着物は元々無地なのだろうが、今は点々と赤い血が模様を作り出している。

口元と手を血で真っ赤に染め、女性は人間の肉を食い続けていた。

そこへ、


カチッ


刀の(つば)に手をかけ、いつでも抜刀(ばっとう)できる体勢に入った音。妖魔の女は、はたと食事を中断し、ニヤリとしてそれまでほおばっていた腕を放した。

「誰だ?」

「我は妖魔狩りの者。汝を狩るべく、ここへ来た」

「それはそれは、ご苦労なことだ」

 女は血で汚れた手と口元をそのままに、すっと立ち上がって振り返った。

ふわりと風で市女笠があおられ、虚空へと舞い上がる。

女は黒く長い髪と、妖しく光る切れ長の黄色い瞳をしていた。

そして、数メートル後ろに立っていたエリスの姿を見て、真っ赤な口元をニヤリと吊り上げた。

「これは驚いたな。まさか『裏切り者の妖魔』だったとは」

 女は鋭い目でエリスを見据(みす)えた。

『裏切り者』『仲間殺し』

この二つは、つねにエリスの周りを付きまとう言葉だった。

「我が汝を狩る。覚悟しろ」

「覚悟、ねぇ。フフッ、大層な口をきく裏切り者の子供(ガキ)だな」

「だまれ」

 エリスは腰の刀をすらりと(さや)から抜くと、それを身体の前に構えた。

と、

ポツ、ポツ

雨粒が地を(たた)き、点々と黒い跡を付けてゆく。

「雨・・・・・・」

同じころにレネが呟いたことと、まったく同じ言葉をエリスも呟いた。

「雨も降ってきたようだ。早く始末をつけるとしよう」

 女はクスリと笑って言い、着物の両袖(りょうそで)から下へ二本の刀を落とし、その両手に(つか)を握る。両刃(もろは)で、中くらいの長さの刀だ。

互いに武器を握り、互いに(にら)み合う。

やがて、


ザアァァァ―――――


本格的な雨が降り出し、あっという間にエリスと女を濡らした。

「いざ!」

 女はその言葉と共に、エリスめがけて走ってきた。

そして、



・・・・・・今回も作者ながら、グロイな。。。

さて、ついこの間、テスト期間なのに、新しく連載小説を投稿し始めました☆(ダメ人間・・・)

え〜、そちらはですね〜、まだ「プロローグ」しかだしていないのですが、結構私の好きな本「キノの旅」に似ています。まぁ、キノの旅の足元にも及ばない作品ではありますが。そちらも宜しかったら、読んで下さい。「Tranelers 〜トラベラーズ〜」という小説です。

でわ、今日からはまた、一日できれば一話更新したいと思っています。

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