其ノ五 スラム(中)
やっと期末テスト終わった―――!
疲れました。&、結果が怖いデス・・・(・_・;)
でわ、一週間程振りの「妖魔狩り」お楽しみあれ〜
血、血、血、血。
何処を見ても、何処に行っても、大量の血ばかりが道や壁に飛び散っていた。ところどころに肉片や、内臓などが落ちていたりする。
そんなおぞましい場所を、エリスは駆けていた。
「何処だ―――。何処に妖魔はいる・・・・・・」
エリスがそう呟き、大きな家の角をまがった時だった。
バキッ、グジャ、ガリッ
グロテスクで、耳障りな音が遠くの方から聞こえる。瞬時に反応したエリスは、走りを止めて音に耳を傾けた。
骨を折る音。肉を裂く音。そして、
人間の肉を、骨ごと喰らう、音―――――。
エリスは鼻に皺を寄せ、目を細めた。
たっ
すぐに音の方向を感知したエリスは、そちらへ向けて走って行った。
四肢がバラバラになった身体。目玉を抉り取られたもの。内臓が見えている、又は無いもの。首を切り落とされているもの。
沢山の死体が、かなり高い山を築き上げていた。
そして、その山の前に座る女性。女性の手には今、誰のものとも分からぬ腕が、握られていた。赤い内側の肉が見え、中に通る骨さえも見え始めていた。
女性は、殺した人々を喰っていたのだ。
市女笠をかぶり、服は紺の着物を着ていた。着物は元々無地なのだろうが、今は点々と赤い血が模様を作り出している。
口元と手を血で真っ赤に染め、女性は人間の肉を食い続けていた。
そこへ、
カチッ
刀の鍔に手をかけ、いつでも抜刀できる体勢に入った音。妖魔の女は、はたと食事を中断し、ニヤリとしてそれまでほおばっていた腕を放した。
「誰だ?」
「我は妖魔狩りの者。汝を狩るべく、ここへ来た」
「それはそれは、ご苦労なことだ」
女は血で汚れた手と口元をそのままに、すっと立ち上がって振り返った。
ふわりと風で市女笠があおられ、虚空へと舞い上がる。
女は黒く長い髪と、妖しく光る切れ長の黄色い瞳をしていた。
そして、数メートル後ろに立っていたエリスの姿を見て、真っ赤な口元をニヤリと吊り上げた。
「これは驚いたな。まさか『裏切り者の妖魔』だったとは」
女は鋭い目でエリスを見据えた。
『裏切り者』『仲間殺し』
この二つは、つねにエリスの周りを付きまとう言葉だった。
「我が汝を狩る。覚悟しろ」
「覚悟、ねぇ。フフッ、大層な口をきく裏切り者の子供だな」
「だまれ」
エリスは腰の刀をすらりと鞘から抜くと、それを身体の前に構えた。
と、
ポツ、ポツ
雨粒が地を叩き、点々と黒い跡を付けてゆく。
「雨・・・・・・」
同じころにレネが呟いたことと、まったく同じ言葉をエリスも呟いた。
「雨も降ってきたようだ。早く始末をつけるとしよう」
女はクスリと笑って言い、着物の両袖から下へ二本の刀を落とし、その両手に柄を握る。両刃で、中くらいの長さの刀だ。
互いに武器を握り、互いに睨み合う。
やがて、
ザアァァァ―――――
本格的な雨が降り出し、あっという間にエリスと女を濡らした。
「いざ!」
女はその言葉と共に、エリスめがけて走ってきた。
そして、
・・・・・・今回も作者ながら、グロイな。。。
さて、ついこの間、テスト期間なのに、新しく連載小説を投稿し始めました☆(ダメ人間・・・)
え〜、そちらはですね〜、まだ「プロローグ」しかだしていないのですが、結構私の好きな本「キノの旅」に似ています。まぁ、キノの旅の足元にも及ばない作品ではありますが。そちらも宜しかったら、読んで下さい。「Tranelers 〜トラベラーズ〜」という小説です。
でわ、今日からはまた、一日できれば一話更新したいと思っています。