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仕上げを終わらせ、作った槍を立てかける。
「これで最後か」
「終わったか?」
「ああ。面倒な注文だったけどな」
悪態をつきながら道具を仕舞う。
「まあまあ、許せって。お前の作った武器は質が高くて人気なんだから仕方ないだろ?」
「まあ当分依頼が来なくても良い位の金は貰ったし、文句はそんな多くは言わねぇよ」
「欲しいなら今すぐ仕事持ってくるぞ」
「ふざけろ。そんなことしたらどうなるか分かってるだろ?」
「はいはい、分かってるって。俺はお前の資産が半分になったら次の仕事を持ってくればいいんだろう?面倒な性格してるなお前」
それを言ったらお前もよく分からない仕事持ってくるだろ。
「裏の所に置いとくから、好きな時に依頼主の所に持っていけ」
「いつもの所だな」
「そうだよ」
じゃあな、と言ってミツは帰った。
面倒ごとの存在がバレなくて良かったと安堵した。
「起きろ。さっきの話を聞いてやる」
「はい。私と一緒にヤンゼルという人が作った作品を壊す旅に一緒に来てください!!」