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救出  作者: もんじろう
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8

 きっと最低限の信頼は得られている。


 私は作業の終了を告げ、彼女につい立ての後ろで服を着るように指示した。


 彼女はそれに素直に従った。


 私は彼女が見えなくなった隙に、あらかじめ用意していたピューターの魔法瓶からコーヒーをカップに入れた。


 彼女のコーヒーにだけ、懐から出した小瓶の中の液体を入れる。


 睡眠薬だ。


 彼女が着替え終わる前に慌ててスプーンで混ぜる。


 くそっ。


 少し、こぼしてしまった。


 ハンカチで拭き取る。


 ささいな失敗にイラついて、あたふたしていると突然。


「え!?」という彼女の声がした。


 まさか彼女が、つい立ての陰から私の細工を覗いていたのではあるまいか?


 血の気が引く思いで、つい立てを見たが彼女はこちらに顔は出していない。


 大丈夫、大丈夫だ。


 とにかく落ち着け。


「どうしました?」


 私はハンカチをポケットに戻しながら、できるだけ冷静を装って訊いた。


「いえ!! 何でもありません」

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