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■プロローグ■



ー聞こえますか?

誰カノ呼ブ声ガ、頭ノ中デ反響シテイル。



ー聴こえますか?

誰カノ謳ウ声ガ、耳の中デ反響シテイル。




この世界は、《創造具ーアーティファクトー》にて作られ管理されている。


《創造具ーアーティファクトー》を作れるのは、創造具使いの力を持った錬金術士だけが行える。



例えば、淡い水色の水晶を加工して施された装飾品が一つの都市として“創造”される。

其処に、賢者の紅水晶の粉を少しだけ振りかければ“人”が生まれて育つ。



そして、それらを置くのが《創造の箱庭ーアーティファクト・エデンー》と呼ばれている空間である。


この空間があるのは、《アーティファクトのアトリエ》と呼ばれている場所にある。




ーだが、近年。



《創造具ーアーティファクトー》を扱える錬金術士が居なくなって、この箱庭の管理をするのが一人の青年だけになっていた。


その青年は、悩んだ。

このまま、箱庭を失ってもいいのだろうか。



箱庭を見つめながら、悩んでいると一つの装飾品を不思議そうに見つめていたのだが気になったのか、青年は箱庭へと入る事にした。


青年が向かったのは、大きな大樹が存在している神殿跡地だった。


そこは、かつては“カミサマ”を奉る場所だった。

だが、近年では誰も奉らなくなり誰も訪れる事が無くなったのだ。



ーそれは、戦争が始まったからだ。



青年は、神殿跡地を歩きながらも心を痛めていた。


戦争が続くとなれば、その地のマナは枯渇して“アーティファクト”は壊れてしまう。

現に、一つの“アーティファクト”が戦争でマナの枯渇が起きて崩落し消失した。



このまま、箱庭を維持していけるかなんて自分の残った力では無理だろう。

そうなれば、この箱庭を破棄し消失させるしかなくなる。



もう、箱庭を作れるのは自分しかいない。

もう、アーティファクトさえも作れない。



ー箱庭を破棄するしか、もうないのかもしれない。

ーもしも、維持が出来たとしても作り直さないといけない。



青年は深く息を吐いては、神殿跡地の奥へと辿り着くと水灰色の髪色にロングウルフカットで翡翠の瞳をした幼い少女と出会った。




これが、三代目“創造具使い” となる少女との出逢いとなった。




「初めまして、お嬢さん」


「良かったら、俺の養女になってくれるかい?」


「そうだな……、お嬢さんの名前は……」




ー“ククル・アーデルハイド”。



何処か違う世界から転生してやってきた少女は、親代わりの青年の跡を引き継ぐ物語が始まる。



それは、少女と箱庭の成長を語るストーリーとなるのだろう。






ーNEXTー→

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