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リアルストーリーに近い創作。自伝
両親がどうもほぼ同時に認知症になってしまった。
そして私も発達障害だと診断された。離れて暮らしている姉だけ無傷だ。
阿呆船というのが昔西洋であったことらしいんだけど、島流しにされる。狂った人たちが・・・
だけど彼らは最期まで歌って飲んで食べて、楽しんで。食料がつきるまで。何も知らずに。
何も知らない人はかえって幸せだよと姉が言った。
父親はひなたぼっこをしている。これでも、某有名大学を出て秀才と言われていた父だ。
母はベッドだ。動けない。骨折をしてしまっている。入院しようと言っても大騒ぎだ。
私たちはこれからどういうふうに生きて行ったらいいんだろう。
でも、幸せなのかな?
とても柔和な笑顔だ。ふたりとも。いろんな人生の苦しみはもう彼らの前にはない。




