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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
最終章:帰結

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第382話 日本人化

6月に入り、アフリカ大陸の南半分を全て占領した頃にドイツとフランスが停戦をした。両陣営とも、南米やアフリカ大陸へ侵攻を始めた日本のヤバさに感付いたようだけど、日本を征伐するなら日本が国際連盟から脱退した時点で行わないといけなかったことだろう。


その頃に攻められても、99.9%日本が勝てただろうけど。それでもそこで止めなければ100%負けるようになるなら止めるべきだった。その判断が出来なかった時点で、世界は日本に屈していたな。


南米はブラジル以外の各国を集中的に攻めて降伏させ、すぐさま現地に日本人化を行なう組織を派遣している。中米諸国にも侵攻を開始し、南北米大陸を完全に支配する構えを日本は見せた。それでようやく欧州連合が立ち上がるのだから、対応が遅いとしか言い様がない。


既にロシアは日本に恭順の意思を示しているので、裏切りの警戒は怠らずに、ロシアとプロイセンの国境地域に日本軍を派遣する。既にロシア軍の統帥権を握っている状態なので、ロシアによる謀反は起こらないと思うけど、念には念を入れている。


「プロイセン軍とフランス軍は、互いに毒ガスを使用した戦闘が各地で勃発して大量の死人が出たそうだ。核が無いのに、人がこれほど死ぬとは思って無かったよ」

「僅か3ヵ月での犠牲者が、欧州各国で300万人を突破していましたからね。しかしドイツ陣営は、命拾いをしました」

「ドイツはフランスに押されっ放しだったからな。大方、スペイン辺りがフランスへ入れ知恵をしたんだと思う。……フランスの代表が、ずっとダヴィド大統領なのは大きいな」


フランスのトップは、ベルリン講和会議の時からずっとダヴィド大統領が務めている。フランスのためにその生を捧げる覚悟があるようで、日本にも何度か取引を持ちかけて来た人物だ。ただ、その取引の内容は日本の意向と合わなかったために交渉決裂している。日本側も取り込もうとしたけど、ことごとく失敗した。


……ロイズさんのように、最悪自分さえ良ければそれで良いという人じゃないと、取り込むことは難しいな。


さて。無事に欧州連合が結成されそうな雰囲気になったけど、既に南米への侵攻は消化試合な以上、ドイツとロシアの国境で戦闘が起こるのは確定した。独ソ戦のようにロシアの領内に引き込むのもありだけど、それだとロシア国民から反感を買いそうだし、わざと負けて敗走するのも難しそう。


だからアフリカ大陸と南北米大陸を占領するまでは、撤退しないように戦うだけか。空軍の移動が完了すれば、それだけで決着が尽く物量差なので、負ける未来は見えない。


欧州各国の空軍を単純に足しても、2万機は厳しいけど、こちらは日本だけで10万機以上の航空機がある。250機で1個航空師団という纏め方は空軍の設立当初から変わってないので、400個航空師団が自由に使える状態だ。その大半が現在、パナマやグアテマラ、マダガスカル方面に派遣されている。


まあ、一気に使おうとすると石油の消費量が激しいから1箇所の航空基地からそんなに多くの戦闘機や爆撃機は飛ばすことは出来ないんだけど。燃費の改善も進めたけど、速度を最優先にしたから燃料の消費量が激しいのは仕方ない。そのお陰で、音速超えが見えて来たしな。


「占領した地域の現地民の日本人化は、上手く行きそう?」

「アフリカ大陸や南米はまだ未開の地域も多く存在するので、上手く行く地域と上手く行かない地域の差が激しいですね。特に外国人同士の結婚を認めないのは、受け入れられない部族も多いでしょう」

「……まあ、この制度は外国人の男に対して子孫を残すなと言っているのと同じだしな。日本人女性と結婚できるとは言っても、日本人女性なんかそんなに余って無いし」


今の日本は重婚が当然であり、例えば航空機開発のエキスパートである田中さんは安香さんと島津さんの2人と結婚をしている。男性と女性の比率は現時点で1対1程度だから、日本人男性は余っても、日本人女性が余ることは無い。


ちなみに田中さんと島津さんの娘は、両親に似て頭は良かったけど、天才かどうかまではまだ断言することが出来ない。苗字を全国の人が一新出来る時に聡さんと安香さんの夫婦は田中姓にしたけど、島津さんは結婚時に同姓にするのを躊躇ったので島津さんの娘は島津姓だ。


外国人男性が日本人女性と結婚できるのは、その外国人男性が日本に相当な貢献をした時のみだな。反抗する男は皆殺しで、女は奪うのだからやっていることは蛮族と何ら変わらない。それでもこれを続けることで日本は拡張をし続けたのだから、最後まで突き通すべきだろう。


世界を統一するということは、ありとあらゆる国々を打ち滅ぼすことによってようやく成り立つ。その後、不和を招く要素は排斥しないとまた統一状態は瓦解するし、それを成し遂げる人物はそうは居なかったのだと思う。


あの男は確かに、最後に当たりを引いたという意味の言葉を発した。俺が最後だと言うことは分かるけど、何で最後なのかは森田秀則の2040年の時までの記憶の断片を夢で見ても分からなかった。……2376年の事なんて、2040年時点で分かるはずもないか。これはこのまま、2050年を迎えるまで全容を完全に把握することは出来ないんだろうな。

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