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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第十ニ章:世界大戦 3年目

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第373話 全貌

2025年6月13日。戦争勃発から3年と言う月日が経ち、戦争が終わってから2ヵ月の月日が経って、ようやく世界全体の損害が判明した。


まずドイツ帝国。旧プロイセン王国は、軍人で戦死した数が230万人。民間人の被害が310万人。合計で540万人という、非常に大きな被害となった。


次に日本と最も仲の良いロシアで、軍人190万人と民間人140万人が犠牲になっている。ロシアは合計で330万人か。そして悲惨なのは、イギリスだ。餓死者が26万人もおり、軍人の戦死者の数は100万人近い。これも合計すれば、100万人を超えるな。


ルーマニアは参戦が遅かったけど、それでも軍人と民間人合わせて14万人が死んでいる。戦勝国側だけでも合計で1000万人以上死んでいるとか、世界大戦の規模がヤバいな。人の命が、本当に軽い。


一方の敗戦国側は、悲惨の一言に尽きる。まずフラコミュは軍人が2000万人以上、民間人が2000万人以上で死んでいる。詳しい数字は未だに分からないし、永久に分からない部分も存在している。


なお、その大半は日本軍が殺した模様。プロイセン軍とロシア軍で合わせて500万人ぐらいの軍人を殺しているけど、それ以外のほとんどは日本軍がやった。文字通り、民族浄化を行なっている。


オスマンとペルシアもそれぞれ300万人規模で死んでおり、オーストリアやイタリアも200万人規模だ。敗戦国側はこれだけで5000万人を超える死者が出ている。ちなみにメキシコは、世界大戦に限定すれば12万人ほどとのこと。これが少なく感じるから、戦争って怖いな。


あと世界大戦自体は、まだ続いている。スペインが中心となって設立した国際連盟はまだ規約を決めている最中だけど、早速初仕事が発生した。未だに北上を止めない、便乗参戦している南アフリカ王国に対して世界連合軍を編成して派遣すること。これが国際連盟の、初仕事だ。


未だに旧イギリス植民地を相手に攻勢に出ている南アフリカ王国は、空気が読めて無いというか、完全に無謀な行為だな。黒人至上主義の国を解体することに対して、国際連盟は全会一致で賛成した。


「フラコミュ海軍を接収したドイツ艦隊と、オスマン海軍を接収したロシア艦隊。それに日本艦隊とスペイン艦隊とオランダ艦隊が連携して南アフリカ王国へ攻撃をするようです」

「世界対南アフリカ王国か?すぐに降伏するとは思うけど、解体は免れないだろうな。イギリスの植民地自体は、解放する方向か」

「そうなりますね。アフリカにおいて、幾つかの国を独立させようという動きもあります。植民地を減らそうとする、動きですね。……日本への支配地域に対する要求に関しては、全て突っぱねています」


南アフリカ王国は、他所の言うことを聞く国じゃないし、欧州各国が好ましく思って無いから遠征するんだろうな。世界各国が協調できるようになるための、生贄みたいなものか。復帰した彩花さんから世界連合軍の内訳について聞き、南アフリカ王国が少し可愛そうになった。


日本軍も10万人規模で派遣することになったので、織田竜馬さんと知永さんが率いる第3軍を派遣することにした。しばらくは旧ペルシア領で部隊を休ませながら日本化作業をしていたようだし、休養は十分だろう。


アフリカで独立しそうなのは、アフリカ大陸の南側の地域だな。南アフリカ王国を攻撃した後は、イタリアやオスマン、イギリスが保有していたアフリカ大陸の南側の土地を、現地民だけの国にする。単純に管理が面倒になったのだろうという推測は出来るけど、アフリカ大陸横断道路の利権はどこの国が手にするのか。


「……どこも現地民だけで国の運営とか、失敗フラグしか見えないな。せめて国の指導者さえ高等教育を受けていれば良いんだけど、独立する地域のアフリカに大学は1つも無いだろ」

「無いですね。留学している黒人なんてそうはいませんし、自由フランスの生き残りの子孫が唯一高等教育を受けてそうな人達になります」

「ああ、そういうケースはありそうだな。自由フランスの、生き残りか」


ロシアが獲得した中東地域にはクルド人が多く住んでいるそうで、こちらも独立運動が起きているとのこと。クルド人に関しては俺でも知っているけど、戦闘民族というイメージがあるんだよな。まあ、十中八九独立するはず。あの地域を完璧に支配するなんて、肥大化して管理がおぼつかないロシアには無理そう。


「クルド人については、改変前の知識もあるな。独立するために、周囲の国々に喧嘩を売ってずっと戦争をしている民族、という認識だよ」

「それがロシア帝国という1国の支配下に置かれたから、独立運動を始めたと。今までは、ペルシアとオスマンの2か国が相手でしたからね」

「今も、トルコ領内にある程度のクルド人はいるだろうけど……ロシア相手に絞ると思うよ。疲弊したロシアに、独立を止める力は無さそうだ」


彩花さんが指摘したように、今までクルド人はオスマンにもペルシアにも睨まれていたから独立することが出来なかった。それがロシア1国で抑えないといけなくなったから、独立運動が過激になったわけで、わりとロシアは詰んでいる。


たぶん、独立を認めざるを得ない状況まで追いつめられると思うけど、ロシアからSOSが飛んで来たらどうするべきか考えておかないといけない。クルド人国家は成立した方が都合が良さそうだけど、国を持ったら持ったらで中東方面で暴れそうだから厄介だ。

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