表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第十ニ章:世界大戦 3年目

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

380/425

第344話 イスファハーン

7月8日に、ペルシアの大都市であるテヘランが陥落したという情報が入った。ペルシア帝国の旧首都でもあり、非常に頑強な抵抗をしていたけど、ようやく陥落させたという状況。決定打は、列車砲だった。


途中から生産された列車砲は中央アジア方面に送っていたのだけど、やっと現地に着いたという感じ。4両だけの列車砲だけど、要害を破壊するには持って来いだから早速扱き使っているのだろう。


これでようやくペルシアの首都、イスファハーンへの攻撃に集中することが出来る。アバダン油田に上陸した軍も海軍の支援を受けてペルシアの沿岸地域を占領して行っているし、そろそろ降伏して欲しい。


「ペルシアって、イスファハーンとテヘランの2大都市圏で成り立っていると聞いたし、テヘランとアバダンが陥落した今、休戦交渉に入れる可能性はある?」

「おそらく、オスマン軍がいるので難しいと思います。休戦交渉に入る前に、ペルシア領内でペルシア軍と共闘しているオスマン軍を何とかしないと難しいです」

「ああ、そうか。スカンディナヴィアが単独で講和出来たのは、領内に他国の同盟軍が居なかったからか。ペルシアはオスマン軍の通行を許可しているから……領内にオスマン軍が存在している限り、講和は難しい」

「ペルシアにオスマン軍を追い出せるかは、微妙ですね。オスマン軍がそのままペルシアの占領をするかもしれません。そうなれば同士討ちということで、日本としては良いのですが」


しかし怜可さんと話している内に、オスマン軍をどうにかしないとペルシアは降伏することも出来ない状態だということに気付く。これは、ペルシア政府に一度オスマン軍を撤退させるよう指示を出すしかないか。上手く行けば、降伏しようとするペルシアと抗戦しろと言うオスマン軍が同士討ちをするかもしれない。


まあ、まだペルシア軍に厭戦気分は漂ってないのでもうしばらくは戦争が続くんだけど。スカンディナヴィアがさっさと降伏出来たのは、単純に条件が揃っていたからなのか。後で知った事だけど、スカンディナヴィアにも戦車の構想はあったみたいなので早めに潰せて本当に良かった。


「それと、スエズ運河への襲撃についてですが無事に成功したみたいです。これでしばらくの間、イタリア艦隊とオスマン艦隊が日本の補給線を脅かすことは無いでしょう」

「お。そこを通れなくすることが出来たのは大きいね。潜水艦の運用に、問題は無かった?」

「はい。潜水艦はイタリア艦隊の巡洋艦や戦艦を幾つか沈め、魚雷を全て発射し切ってスエズ運河を通行不能にしたみたいです」


ついでに潜水艦が普通に活躍したという報告も入り、スエズ運河はしばらく航行不能になったとか。スエズ運河はパナマ運河と違って水門が無いし、雷撃を行なってもそこまで大きな被害は出ないだろうけど、それでもそれなりに修復期間は設けないといけないんじゃないかな。


日本艦隊も修理が終わった艦艇が少しずつ増え始めているし、この期間にもどんどん新造艦がペルシア湾へ派遣されている。制海権は、こちらが握っている状態か?それならアラビア半島へ上陸する計画も、そろそろ本格的に決めて行った方が良いかもしれない。


……ペルシアの首都イスファハーンには、既に日本軍が迫って攻撃を加えている最中だし、早々にペルシアへ交渉を持ちかけるには、今回の上陸作戦でオスマンを焦らせることが必要そうだ。オスマン軍がペルシア領内から撤退したくなるような打撃を、上陸作戦で与えたい。


となると、今回の上陸先はシナイ半島からエルサレムを狙った方が良さそうか?聖地目前まで迫ることが出来れば、オスマンは焦るんじゃないかな。同時にキリスト教徒の聖地でもあるし、爆撃したりしたら全世界から恨まれそうだけど。


まあ、アバダンからオスマン側の沿岸部へも侵攻していけば自然とペルシア領内に残るオスマン軍は減っていくはず。自国が侵攻されているのに、数年前までは仇敵だった国の防衛のために軍は残せないはず。


「シナイ半島の付け根……この湾の最奥へ上陸することは難しい?」

「難しそうですが、可能ではあります。あとこの湾はアカバ湾と言い、秀則さんが指差している箇所はエイラトという都市になりますね」


シナイ半島への上陸作戦も具体的に考えないといけないけど、彩花さんに教えられたアカバ湾からシナイ半島の付け根にあるエイラトという都市へ上陸することになりそうかな。潜水艦を量産して露払いに徹すれば、安全に上陸することも可能かもしれない。


「ただ、この形ですと陸上から砲撃が飛んでくる可能性は高いです。紅海上で大規模な日本艦隊が発見されれば、準備はされてしまうでしょう」

「ああそうか。オスマン領内に、どれだけの軍が残っているかだな。ロシア方面、ペルシア方面、エジプト方面と軍隊を派遣しまくっているから余裕は無さそうだけど、ペルシアのように精鋭を内陸に残している可能性はあるか」


シナイ半島からスエズ方面へ進軍すれば、スエズ運河を陸から封鎖することも可能ということを考えればアラビア半島の何処かに上陸するよりオスマンを追い詰められそうだ。ただ、今回の上陸作戦の決行日は10月や11月になりそう。それから進軍するとなると……来年まで、時間がかかることは確定したな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ