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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第十一章:世界大戦 2年目

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第341話 瀬戸内海

現在、津軽海峡にはトンネルも橋も無い。改変前の世界ではトンネルだったから、改変後の今の世界は橋にしようと、簡単に決めることは出来ない。津軽海峡は水深が深く、海流も距離もあるために柱を建てることが不可能という結論に至ったからだ。改変前の世界で海底トンネルを掘るだけの、理由はあったのか。


一方で淡路島を通って橋を架けるルートでは、各小島を使えばかなり海中に建てる柱の本数を減らすことが出来ると分かった。しかしそれでも技術的に難しいことは確かであり、地中を掘り進めた方が良いのではないかと言う論が今は主流だ。


まだ自動車の普及率が高くない上に、地下鉄が成功しているのは大きい。橋を架けることは保留となったけど、海底トンネルを通すことは可能だろうというのが概ねの見解。しかし、地震が来た時が怖い。特に四国の方は、巨大地震が起きた直後だしそういう警戒も必要だろう。もう当分、来ないだろうからと楽観視することは出来ない。


かと言って、巨大地震を恐れ過ぎて何も建造しないというのも違うだろうし、耐震設計にするしかないんだろうな。耐震の研究には、投資額を増やしていくしかない。


……あれ?青函トンネルって、何で作れたんだろう?東日本大震災でも影響があったということは聞かなかったことから地震には強いのだろうけど、そこで大型地震が起こる可能性は考えなかったのだろうか?万が一、海底トンネルに水が流れ込んだりした場合、かなりの被害が出るはずなんだけど。


「……プレートとか、断層がどうなっているか、調べたのか?」

「断層の調査ですか。確か、断層は地震の原因ですよね?」

「うん。前に話したと思うけど、プレートが動くことで地震が起こる。プレートが動くから断層が出来て、ずれたり歪むことで地震が発生するから、その断層について改変前では随分と熱心に調べていたよ」


残念ながら、今の日本で地質調査があまりされて無い。石油を掘る過程で多少は調べたと思うけど……断層の調査とか、していた気配すら無い。ということは、今の日本には断層の真上に建つ家とかあるのか。わりとどうしようもないけど、対策させなかったのは不味いな。


少なくとも大型の建造物の真下に断層が来ないよう、意識させようか。そして海底トンネルを掘るなら、この断層は避けた方が良さそう。とりあえず、淡路島付近は厳しそうか?橋やトンネルを短くしようとするなら、淡路島を活用するのは必須なんだけど。


「トンネルって、地震に強かったっけ?」

「一応、今回の巨大地震でも崩落したトンネルは無いですね。出入り口が塞がれた形にはなったトンネルが幾つかありますが、トンネルの内部は安全です」

「へえ。形状的には耐久性能が高そうだし、トンネルが地震に強いならやっぱり海底トンネルの方が良いかもしれないな。掘って出る大量の土砂は、何かに活用しようか」


地震に関して、仁美さんにトンネルの耐震性能について聞いてみるけど、どうやら最近のトンネルで崩落したケースは無いとのこと。昔は崩れたりもしたようだけど、今はほとんど無いそうだ。汽車が通過する以上、換気のことも考えているとは思うし、トンネルを掘る技術は高い方だよな。


「そう言えば、瀬戸内海の小島って人は住んでるの?」

「大きな土地があれば、大抵の島は住んでいると思いますよ?中には家が十数件だけの島もありますが……船の行き来は活発です」

「んー、瀬戸内海の有人島って、どのぐらいある?」

「100ぐらいだと思います。小さな島は、流石に利用価値が低いですし人も住めません」


瀬戸内海の島々のことを考えると、橋の方が良いのは分かってる。でも地下鉄も作れるだろうから、選択が難しいな。先に掘り始めて、後になってから安くで橋が架けられると分かっても……両方作るか。橋を架ける必要もあるだろうし、地下鉄と両方作った方が都合は良いかもしれない。


となれば、瀬戸内海の海底トンネルは今から着工することになるかな。そしてそのトンネルを掘る場所は、大阪の南端から淡路島へ、淡路島から徳島へと移動するルートになる。橋とトンネル、どちらが地震に強いのかも考えた結果だ。


まあ、掘っている最中に技術が追い付いて橋も架けられそうだけどな。4地点から掘り始めるから、工事期間は思っていたよりも長くならないかもしれない。それでも10年がかりの大プロジェクトだけど、完成すれば物流の不安は吹き飛ぶ。


換気面のことを考えると、海底トンネルを通過するのは鉄道だけになりそう。自動車が通ることは、考えないでおこう。電車が通れればそれで良いと思うし、自動車が通れないのは不便だけど今の船輸送よりかはずっとマシだ。将来的には橋も架ける予定だから、不便なのは一時的だろうし、これで問題は無いだろう。


「3本の橋を架ける将来的には広島から愛媛への橋と、兵庫から淡路島、淡路島から徳島の橋、それと大分から愛媛への橋になりそうですね」

「九州から四国も、移動ルートはあった方が良いだろうしそうなるだろうね。大分から愛媛のルートは水深が深いそうだから、より技術的には難しくなるだろうけど」


橋を3本架けるとしたら、瀬戸大橋は無くなって大分から愛媛への橋が架けられることになりそうだ。この愛媛と大分の距離はかなり短いそうで、改変前の世界で何で橋を架けなかったのだと議論にすらなっていた。


俺が知らないだけで、もしかして愛媛と大分を結ぶ橋ってあったのか?記憶には無いし、あるはずは無いんだけど、あったような気がして来るから怖い。でもまあ、四国と九州を結ぶ橋もあった方が便利だとは思うし、この橋を架けることは視野に入れておくべきだ。

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