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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第十一章:世界大戦 2年目

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第333話 アバダン油田

2024年4月8日。ペルシア湾への上陸作戦が成功したとの報告が入る。日本軍がペルシア湾へ上陸したということで、作戦自体は大成功だ。上陸戦での死傷者はペルシア軍1万3千人程度に対して日本軍は2万3千人程度だけど。


どうやら、ペルシア国内に残っていた虎の子の精鋭師団を上陸阻止のために投入したらしい。ペルシア国内には鉄道網がちゃんとあって、その精鋭部隊は1日でアバダン方面に出しゃばって来たとか。


まあ、本当に最後の予備戦力を上陸阻止のために投入するという選択肢自体は正しいし、日本の被害が大きくなってしまったのは仕方ない。向こうだって国の生死がかかっているんだから必死だし、それぐらいのことはしてくる。


上陸時は日本軍とペルシア軍で大砲の撃ち合いとなり、日本軍は艦砲射撃という支援砲撃があったのにも関わらず、損害が大きい。アバダンの海岸線に、固定式の砲台が幾つかあり、上陸予定地点が海岸要塞に近い状態だったのは日本側の不幸だったな。


「それでも、先遣隊以外はほぼ無傷で上陸しています。ペルシア艦隊は大した戦力ではなく、日本の残存艦隊で蹴散らすことが出来ました」

「その海戦で、日本艦隊の被害が出ていない辺り、ペルシア艦隊は本当に弱くて小規模だったんだろうね。意外と、海軍に力を入れていないという国家も多いのかな」


彩花さんと会話していると、ペルシアのように海軍が弱い国は結構ありそうだという話になる。プロイセンとかは潜水艦以外、日本より下だろうし、ロシアもそこまで精強な海軍を持ち合わせているわけじゃない。意外と、陸軍に傾倒する国家は多いのかな?


まあ、陸軍を軽視するわけにはいかないから強い海軍を持つ国は少ないのか。イギリスとかは、陸軍より海軍に傾倒している感じだったけど、島国特有のものか。


「前回の海戦の方は、色々と反省点も多いけど。装甲面での弱点が全部一緒と言うのは、流石に不味いよねえ」

「同一艦だらけの艦隊の、大きな欠点ですね。そもそも弱点があったこと自体、想定外ではあったのですが……そこに付け入ることが出来たイタリア海軍やオスマン海軍は強かったということです」


愛華さんが予想外と言った装甲面での弱点は、一部の戦車で使われそうな、斜めの傾斜装甲を貼り付けた部分だ。海戦では砲弾の軌道が山なりになる以上、斜め45度の装甲はむしろ砲弾の向きを考えると1番薄くなってしまう。


救いとしては、そこまで多くの面積が傾斜装甲になっていないということだろうか。それでもその部分を集中的に攻められた辺り、敵艦隊の司令官とかは日本の艦船を見て笑ってそうだな。まず、艦橋に傾斜装甲を使用していた時点で致命的だし。


誰か気付かなかったのかよと言いたくなるけど、戦車で傾斜装甲を推進させていたのは俺だし、船の設計図を見て気付けなかった俺にも問題はある。


まあ、弱点が分かれば補強するだけだ。空間装甲の方は上手く機能したみたいだし、艦船でも空間装甲はどんどん採用していくと思う。何発の砲弾を受けても沈まないような、そんな駆逐艦や巡洋艦にしていきたいな。


……いや、それはもう戦艦か。大型の船も造りたいけど、その分の費用はどこから出すんだという感じ。潜水艦も建造しているし、海軍の予算はカツカツ。そう言えば潜水艦は5月には使えそうとのことなので、スエズ運河の封鎖に向かわせるつもりだ。


スエズ運河を通行不能にしてしまうのも、1つの案としてある状態。イギリス、というかスコットランド辺りが文句を言ってきそうだけど、プロイセンの許可はもうとってあるので大丈夫。というか潜水艦の建造を待って、スエズ運河の封鎖をしてから艦隊決戦をした方が良かったかもしれない。


そうしようとすると、あと3ヵ月ぐらいは上陸が遅れていたんだけどね。早さと安全、どちらがより戦争を早く終わらせられるかということも考えると、安全に日本の進化を待つ方が良いとも言い切れない。とりあえず今回は、上陸出来たのだからよしとしよう。


アバダン油田を管理している人達への買収も上手く行っていたようで、寝返る人は存外に多い。このまま、ペルシア湾沿岸地域は確保出来そうだな。将来的に、石油で困ることは無くなっただろう。ペルシアが倒れる日も、そう遠くはない。


というか、旧アフガニスタン領方面から攻め込んだ軍はペルシアの首都目前まで迫っているのであと数日で降伏する可能性すらある。ペルシアに関しては、カスピ海南側沿岸地域をロシアに譲ることになっているけど、そのカスピ海の東岸地域でロシア軍も奮闘しているようだ。


一方で、カスピ海の西岸地域ではオスマン軍に押されっ放しのようだけど。日本軍もオスマン軍と接してはいるけど、空軍の餌食になっているだけだからそこまで強いとは思えないから不思議だ。


最近は向こうも対空射撃をしてくるようになったので、日本の空軍の活躍は減ったけど。それでも今回の上陸作戦では、結構空軍が活躍したりもしている。島津さんと加藤さんは、戦争後に勲章を授与することになりそうだな。1番最初に勲章を授与しないといけないのは、たぶん不破野さんだけど。


上陸作戦が成功したことで、オスマンとペルシアにとっての楔を打ち込んだ形になる。当然、フラコミュ陣営は上陸した部隊の補給を断つため、上陸した部隊を追い出すため、陸軍と海軍を集結させることになる。中央アジア方面も、決戦が起きそうだな。


頼りになるのは空軍だろうし、日本軍は空軍の戦力を集結させておこう。上陸した部隊とペルシアへ侵攻している部隊が合流するまで、気を抜く暇は無いな。

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