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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第十一章:世界大戦 2年目

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第301話 決意

プロイセン陣営の各国の首脳陣同士の会談自体は、小規模のものなら何度か開かれている。しかし、大規模なものになると話は別だ。そもそも、各国の王は顔合わせをしていない。ロシアなら皇帝がいるし、プロイセンには王様がいる。


そして大日本帝国に関しては、俺が皇帝ということになっていた。豊森家の当主が美雪さんで、天皇家が関東の方で細々と続いているのに、対外的には俺が皇帝である。外国から見れば、本当に謎な状態になってそう。国内から見ても謎だしな。


天皇家に関しては確実に豊森家の介入が入っていて管理下に置かれているので、普段は話題にすら上がらない。詳しく調べてすらいないけど、たぶん途中で豊森家の嫁が3回ぐらい送られている。


……豊森家の人間は、皇族を名乗っていない。美雪さんに関してはあくまでも、日本を統治する豊森家の人事権を握る当主というだけだ。纏めると、俺が400年以上続いた大日本帝国の初代皇帝という意味不明状態。


だから豊森家の人間は仁美さんが男子を産むことにこだわっていたし、仁美さんを正妻にする必要もあった。久仁彦は、豊森家の次期当主兼次期皇帝だな。俺がいつ死ぬか分からないから、永遠に皇帝は名乗れないかもしれないけど。


「各国の思惑の、確認だけになりそうだな。単に大規模な会談をしましょうというだけで、メインイベントは各国の王同士の顔合わせか。……美雪さんが、皇帝じゃ駄目なの?」

「皇帝は秀則さんの方が、都合は良いでしょう。この際に秀則さんが皇帝であることを内外へはっきりと発信するべきですし、私達もその方が安心が出来ます」


仁美さんに、美雪さんが皇帝じゃ駄目なのか聞いたら凄く悲しそうな眼で見つめて来た。美雪さんが当主として頑張って実現させた会談は、俺の決意表明の場にもなりそうだ。ずっと避けていた話題でもあるけど、俺が皇帝なのか。現実味が欠片も無いけど、そういうものなのかな。


これから、ロシア皇帝やプロイセン国王と話し合う場も設けられるだろう。そこで、日本の方針とぶつかったら非常に面倒なことが起きる。既にプロイセン国王は、好き勝手出来る立場じゃないけど。ロシア皇帝は一応、権力が大きい立場だからオスマンやペルシアの処遇で対立したら不味い。


「……プロイセンは、戦争に勝てば普通選挙をすると確約してしまっているから、自然と民主化するだろうね」

「今までは、納税額に応じて投票権を複数持つシステムでしたからね。しかしそちらよりも、国民全員が1票ずつ票を持つ方が平等だという観点は、私達からするとあり得ないです」

「税金を払った分だけ、税の使い道に口を出せる方が感覚的には平等だからかな」


イギリスでは納税額に応じて投票権が3票まで増えていたが、プロイセンでは5票まで増える。プロイセンの政治システムは国王が居て、閣議で政治の方針を決めていくスタイルだ。その閣議を行なう人物達を選出するのが選挙だけど、プロイセンだと一定以上の納税額を納める20歳以上の男子しか投票出来ない。


これがイギリスだと、女性でも投票出来る。まあ、もうイギリスという国は内部崩壊を引き起こしたけど。国債を大量に発行して何に使っているのかと思ったら、大半は社会保障費だったか。特に女性に対して多くの税金を投入して少子高齢化に歯止めをかけようとしていたけど、手遅れだったみたい。


後は、無理な軍拡にも国債を発行して資金を賄っていた。ひたすら造幣局が紙幣を刷り続けて、むしろよく今まで国が保てていたなと感心すらしてしまう。プロイセンも、将来的にはそうなるように仕向けたい。


スペインの干渉については、極力話を逸らす方針を固めたところで話題は最初に戻る。俺が皇帝というのは、既定路線ではあった。不死身だし、不老だし、指導者として、象徴としては最適だろう。日本国民の大半が信仰する日本教の開祖だし……あれ?言い訳を探していたら言い訳が無くなって来たな。


……俺が皇帝を受け入れられないのは、たぶん俺より凄い人間がここにはゴロゴロいるからだ。だけど皇帝と言うのは、必ずしも何かに長けてなければいけないということは無い。眼を閉じて、再考する。


「……知っている人全員に対して、皇帝になる許しが欲しいような皇帝で大丈夫なのか?」

「大丈夫ですよ。そこら辺のことも含めて、秀則さんのことを受け入れた上で、豊森家全体の総意として皇帝になって欲しいのです」


改変前の世界で、俺は常に自己評価が低かった。たぶん、改変前の世界で自己評価が正しく出来る人は少ないだろう。大半の人が保険をかけて、周りの人間に許されるために自分を下げる。ハードルを下げる生き方の方が、楽だからだ。


今までの生活を思い返して、決意すると同時に眼を開ける。そして、仁美さんに意思を伝えた。管理社会を築き上げる上で、皇帝は要らないとは思うし、何の仕事もないお飾りの皇帝だけど、受け入れた方が良いと判断した。


何か今の生活が変わるわけじゃないそうだし、これからも色々と手を加えつつ、日本の社会を形成していこう。これからは立場が伴うけど、いつまでも無責任の方が良い迷惑だ。まだまだ、実行していきたいことは沢山ある。


……まあ、皇帝じゃ無かったら今までどういう位置付けだったのか将来的に謎になりそうだしな。そろそろ雰囲気的に、皇帝という地位を受け入れないといけないことは分かっていた。発生しそうな細かな問題は、豊森家が何とかしてくれる。俺は俺の、出来ることをしていこう。

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