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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第十章:世界大戦

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第278話 2歳

5月22日。久仁彦の2歳の誕生日パーティーが開かれて、盛大に祝われた。今回は盛大と言うより、豪勢に祝われたか。次期当主の可能性が1番高いし、聡明そうなので、久仁彦には俺も期待をしている。


2歳なのに、自己紹介がしっかりと出来ているのは教育の賜物だろう。顔つきは、どちらかというと仁美さん似かな。雰囲気と肌の白さがよく似ている。気怠そうな目は完全に俺似だけど。元々は目も仁美さん似だったのに、どうしてこうなった。


そのパーティーで、おめでたいことついでに仁美さんと愛華さんから妊娠報告も受ける。……産まれて来る時期について、こだわらなくなったらすぐだったよ。凛香さんも少し怪しいようなので、おめでたかもしれない。久仁彦にとっては、弟か妹が産まれるのか。豊森家的には、久仁彦の弟も欲しいと思う。


出産予定日は、早ければ年末になりそうとのこと。愛華さんが抜けたら親衛隊が回らなくなりそうだから、彩花さんが臨時で復帰するのかな?友花里を施設に入れてからは、趣味で親衛隊の仕事をしている状態だし。


「施設では、何か教えたりもしているのか?」

「豊森家の子供だと、足し引きは教えますし、文字の書き取りのために鉛筆の持ち方から教え込みます。遊戯面では将棋や囲碁のルールも教えますね」

「2歳や3歳の子供が将棋や囲碁をするって凄いな。身体を動かしたりはしない?」

「興味を持てば、サッカーやテニスなどの球技も行なわせますよ。友花里がサッカーボールを蹴っている姿は、見ているでしょう?両方、秀則さんが生み出した球技ですよね?」

「……まあ、そういうことになっているな。友花里は、サッカーだったか」


友花里は身体を動かすのも好きみたいで、サッカーのボールを蹴っている姿をたまに見かける。周囲にいる子供は固定面子だけど結構いるみたいで、数人で遊んだりもしているので親としては一安心。一方で久仁彦は周囲にいる子供の数が少ない気もするけど、教員が友人の選別に必死で怖い。


彩花さんと会話していると、俺が世に出した球技についての話に移るけど、実際に形になったのはテニスとサッカーだけだ。野球とかは道具を作ることが無理ゲーだったので、自然と気持ちはサッカー寄りになった。別に高校時代にサッカーが好きだったわけじゃないけど、子供のお遊びで広めたサッカーが、いつの間にか国技になっているのは不思議な感覚だし、広めて良かったかもしれない。


一応、サッカー選手は子供の将来の夢ランキングで3位だった。サッカーは興業として、成り立ってはいる状態だ。別に大金を貰える職業じゃなくなっているけど、見た感じかなり上手い選手も多い。地域ごとにサッカーのチームがあるそうだけど、京都一強状態の模様。まあ、京都は人口も多いし強いのは当たり前か。


いつの時代も、スポーツに熱狂する人達はいる。サッカーは見ていて分かりやすいし、ルールも単純だ。複雑なルールは、オフサイドぐらいしかない。試合時間も決まっているし、予定は組みやすい。有利不利も、分かりやすいスポーツだろう。


「それでも、子供の将来の夢ランキングは1位が軍人なんだよね?」

「いつも1位というわけでは無いですけど、大体の年は1位ですね。流石に戦争が激化している今年は、どうなるか分かりません」

「毎年、そういったアンケート調査をしているのは凄いことだと思うよ。早く、紙媒体以外に纏めたいね」

「保管庫は、結果だけを纏めた紙でもいっぱいいっぱいですからね。イギリスの調査は3年に1度と聞いて、驚きましたよ」


国が国民に対して調査をすることは、必要なことだと思っている。日本では毎年行っていることだけど、イギリスでは3年に1度しか人口や失業率などの調査をしないらしい。インドでは5年に1度だし、そりゃインドの具体的な人口が掴めないはずだ。調査するのにもお金はかかるし、頻繁に行なっている日本がおかしいだけかもしれないけど。


調査が多いお陰で、今の2歳児の平均身長や平均体重が分かるから、久仁彦が他と比べてどう成長しているのかを知ることが出来るのは良いことだ。友花里も久仁彦も、今のところは平均以上のペースで大きくなっているので、大きく育つはず。


久仁彦に関しては、前の火傷が大参事にならなくてホッとした。もう3ヵ月以上経ったし、火傷痕は残っていない。お世話係の選別基準には、大きな爪痕を残したけど。


「2歳までで死亡する確率って、どれぐらいなの?」

「豊森家の赤ちゃんであれば、1%程度ですね。一般だと、2%前後を推移しています」

「1000人産まれると、10人は死ぬのか。世界と比べれば、少ない方ではあるんだろうな」

「昔は乳幼児の死亡率が高かったとは聞きますが、どのぐらいの率でした?」

「……10%は死んでたんじゃないかな?」


戦国時代に比べて、乳幼児の死亡率は大きく改善したと思う。まだ1%から2%は死んでしまうと彩花さんは言っているけど、随分と減ったという感覚だ。戦国時代はとにかく清潔を叫んでいたから、生存率の改善はしていった。それでも、死んでしまう赤ちゃんは多かった。


……だから、子供の大半が健康な赤ちゃんだった俺はその点でも奇異の目で見られたんだよね。50人以上の子供が、俺が存命中にはほとんど死ななかったのだから大した確率だ。これから産まれて来る赤ちゃんが健康とは限らないけど、出来れば無事に育ってほしい。

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