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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第八章:外国との関係

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第185話 顛末

今回の事件の結果、ロシア側から留学についての話を持ち掛けられていたことを知った。そして留学を1番成立させたがっていてのは、プロイセンだ。流れ的にはプロイセンが交換留学を提案、ロシアが日本を説得したことで成立した、ということになっている。


横領についてだけど、お金を受け取る前の対談については記録が残っていたので確認しておいた。簡単に纏めると、ロシアの外交官が日本の外交官にプロイセン発案の3ヵ国間での交換留学をお願いし、日本の外交官は1人で判断するのが難しかったのか回答を保留している。会談後の接触は、本人の自供の通りなら美雪さんの説得費用を渡しただけっぽいな。美雪さんを1回説得するのに16億円も必要だと思われたのか。


「プロイセンの狙いが読めないな。プロイセンはロシアに留学生を送って、ロシアは日本に留学生を送る形になるわけだろ?情報を収集するという意味なら、プロイセンのメリットは無いように思えるけど?」

「そもそもプロイセンとロシアの間で人の行き来は多いようなので、メリットは意見交換の出来る日本人が来るだけですね。3年間で取り込めるような人材を送ったとは思っていませんが」

「癖が強いとは言わないけど、我の強い人間は多かったしな」


美雪さんは単純にプロイセンの技術力を収集するチャンスだと感じたから留学の話を受け入れたようだ。お金に関しては、ロシア人留学生達を受け入れるための費用だと思っていたようで、特に悪意を感じたりはしてなかった。親善費だとしてもそこまで高額だと思ってなかったとか。実際、16億円は高いようで安いしな。


「ちなみに、10万ルーブルを横領した理由は?」

「……ロシアの色町でかなり使い込んでいたようで、ロシアの金貨が欲しかったようです」

「はぁ?嫁さんが2人いるのに、ロシア美女に入れ込んでいたのか?」

「そのようですね。日本にはあまり無い文化でしたし、性病への理解も甘かったようです」

「いや、性病云々は……そうか、色町か」


横領した理由については詳しく話したがらなかったようだけど、最終的には口を割った。どうやら、売春婦に使い込んだということを美雪さんから教えられる。別に使っていたのは国のお金じゃなくて自身の稼いだお金だったからその点では犯罪にならないけど、女に賺されてたのか。


……ロシアには、当然のように売春婦が集う色町が存在する。日本とは違い、街の大通りで大体的な客引きも行うそうだ。外交官が女に弱いとヤバいという認識が薄かったので、そこら辺は対策することにしよう。ハニートラップに引っかかりまくるとかは、流石に止めたいし。


個人的な興味で店の値段を聞くと一晩で10ルーブルから60ルーブルという返答が返って来た。今の日本円で1万円から6万円ほどだから、改変前だとこの値段を2倍にして……まあ、妥当な値段か少し高いぐらいだな。一夜丸々だと考えれば、むしろ安い方なのか?


ロシアには日本に無いようなお店も、きっと存在したのだろう。外交官の選別は、もう少し慎重にするべきだった。メキシコに行った急造の外交官達が心配だ。現地で悪い女に捕まっていたら、最悪だしな。


これからは夫婦2人一組での外交官とかも、今の日本ならありかもしれない。後は異国の美女に手を出す余裕を無くすか、純粋に女への関心が薄い人間を選ぶかだ。


「秀則さん、ロシアの色宿の値段を聞いたのは何でですか?」

「純粋な興味だから彩花は落ち着け。これ以上手を出し続けたら干からびるわ。

しかしまあ、女性への耐性も外交官の素質の1つだよなぁ」

「今回の事件を引き起こした張本人は、嫁が2人に子供は5人いました。……男の性欲は、何歳になっても厄介ですね」

「60歳だろうが現役という人は多いから、どうしようもないよ。とりあえず言い寄って来る女を軽くあしらえるかどうか、試験しようと思っているよ」


売春婦と一夜を過ごすために必要な金額を聞いたら、彩花さんを刺激してしまったようなのでとりあえず謝る。夫が風俗の値段を調べていたら、問い詰めない嫁はいないだろう。単純に物価を知りたかっただけで、他意は無い。……たぶん。


外国人を忌み嫌っていても、性欲は湧くという日本男子は多い。というかそうじゃないと、混血人が大量に産まれない。実際、とある国を嫌っていてもその国の美女を抱けるとなれば、本能の赴くままにヤる人間は多いだろう。そういう人間が多かったから、日本人化が完了したわけだし。


この理由が公開されても当事者達が離婚をするか否かという状況にならないのは、それだけ離婚が一般的では無いからか。しかし当人の評価は駄々下がりである。もう外交官を任せられることは無いだろう。ハニートラップをされるという意識をして無かった俺も悪いが、ロシアの女に入れ込んだ当人も悪い。


今回は偶発的だったようだけど、その内意図的に迫ってくる女とか出て来そうなので対策は必須だ。むしろ傷が浅い内に気付いて良かったというべきか。ロシア人留学生達の女への免疫を推し測っていたのに外交官への配慮が無かったのは間抜け過ぎるというべきか。


女性の外交官については、殊更に不安になって来た。姦通は重罪だから無いと思いたいけど、未婚の女性には制約が無い。色々と考えることは増えたが、まずは現在ロシアやプロイセンにいる駐在員の性生活の調査からか。日本人としての自意識は高いから、悲惨なことになっているとは思えないが、一抹の不安は残る。


……もう少し、外交官を育てる余裕が欲しかったな。

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