日曜日に会える名前も知らない男

人生なんてどうでもいい。
親と喧嘩し、学校や部活でも上手くいかず、全てを投げ出そうとした美空 奏は、夜の公園で一人、ブランコを漕いでいた。

これから生きる気力もなく、ただブランコを漕いでいると…

「ねえ君、何やってるの？」

そう声をかけられた。
優しさを含んだその声は、奏の心を少しだけ癒してくれる。

たった30分、二人で話した時間はとても幸せな時間だった。


二人は約束した。
日曜日にまた会おう、会って、今日みたいに話そう。

お互いに名前を知らない男女の、特別な時間の物語です。


週一、二のペースで書きます。火曜と日曜に、お会いしましょう。