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06 男の夢達成?

今日2話目です。

翌朝。


「ふあぁ〜。ふにゃふにゃ。朝か。」


ほんとにこの宿屋はいいな。

ベットがモフモフでフカフカで寝心地が良すぎる。

さてと、お目当てのあれに行くか!


そう、この宿屋には温泉があるのである。

自室には小さい風呂があるが一階に大浴場があるのである。

レンリはいやこの際孔明と言っておこう。

孔明は大浴場を楽しみにとっておいた。

そしてこれから大浴場に行くのである。

男が女湯に入るという前代未聞の悪行が今なされる!


「ふふふ。ついたぞ。いざゆかん!」


入ったところには4足程度の靴が並べておいてあった。


いるな!いるぞ!いるんだよね?


脱衣所には脱がされた服が4組並べておいてあった。

しかも意外と若い人が着るような派手な服ばかり。


勝った。


服を脱ぎながら孔明はそう確信した。

そしてドアの前に立ち決意を固める。


「いくぞ!」


ガラッ


入ってみると湯気がすごく何も見えなかった。

しかしだんだん見えてきて薄っすらと奥に4人の人影が見えてきた。


あれ?人いる?


もっとよく見てみると…

髪がボサボサ、肌がしわクチャの年寄り4人がそこに座っていた。


「ぎゃゃぁぁぁ〜〜!!」


孔明いやもうレンリと呼びます。


レンリは恐怖のあまり叫んでいた。

そうすると、


「おやおや。若い子が来たよ。ひゃっひゃっひゃ〜。」


一番年寄りぽいおばさんが言い出した。


「ホントだ若い子だよ。ひょっひょっひょ〜。」


まてまて!こいつらやばいだろ。てか、なんでおばさんしかいないわけ?おかしいだろ!


「こんなところに来るなんて珍しいねぇ〜。」


「ほらこっちに来てお湯に浸かりなさいよ。」


コイツら怖い!怖すぎる!


「はわわ。」


レンリの膝はガグカク震えていた。


「そんなに怖がる必要ないよ〜。」


こえーよ。チョーこえーよ。


「ひ、ひ、ひつれいひまひたぁー!」


バアァンと強くドアを閉めてレンリは急いで服を着て部屋へ戻っていった。


レンリが飛び出していったあとの浴場では…


「ちょっと怖がらせすぎたかしら?」


「いやいや。あのくらいがちょうどいいよ!」


「うんうん。ちょうどいい。」


「でもちょっとやりすぎじゃない?」


「それにしてもあの子可愛かったねぇ〜!」


「そうだねぇ〜。」


・・・・・


というような会話が続いていた。

そうレンリを怖がらせたのは宿屋の看板娘たちだった。

こうして孔明の初女湯デビューはあっけなく失敗した。


部屋に戻ったレンリは自室の風呂に入り女湯に入れなかったことを悔しがりながらも身支度を整えて宿屋をあとにした。


宿屋を出るとき昨日連れてこられた女の看板娘に、


「朝の温泉はどうだった?楽しかった?」


と、聞かれた。

そして周りにいる3人もクスクスと笑っている。

そこでようやくレンリは朝のことがこの人たちの仕業だと気づいた。


この野郎。男の夢をぶち壊しやがって許さん。

絶対に許さん。


と、思いながらも一応…


「ん。楽しかった。」


と、言っておいた。


宿屋を出たレンリはまず朝食を取るために昨日立ち寄ったお店に今日も行った。

そこで昨日と同じ物を食べてお腹がいっぱいになったところで冒険者ギルドに向かって行った。


ギルドの受付の中ではレンリは有名人になっており名前を言っただけでたくさんの人にマスコットにされた。


「あぁー!レンリちゃんだ!おはよー!」


昨日レンリの戦いを見て腰を抜かし1時間ほど立てなくなっていた受付の・・・


そういえば名前知らないな。

一応聞いておくか。


「ん。おはよ。ちなみに名前なんていうの?」


「わたし?言ってなかったっけ?わたしはリーナ。よろしく!」


「ん。リーナね。よろしく。」


「ささ、こっちに来て。」


「ん。わかった。。」


たぶんギルマスに会うんだろうな。

どんな人だろう。

イケメンだったら……殺す!

美人だったら……懐く!

それで行こう。


「今からレンリちゃんには職業を選んでもらうね!」


職業ってなに?

なんか魔法師とか剣士とかかな?


「職業って何?」


「職業はあんまり冒険には関係ないんだけど『私こういうものなんですー』っていうのを証明するためのものだね」


「なるほど。」


つまりどうでもいいと言うことだね?


「ささ。ここに手を置いて。」


そう言ってリーナが指を指したのはただの丸い水晶。


こんなものでできるのか?

いやいや、魔法をなめたらだめだな。


そう思いながら手をおいてみると、


「おぉ〜!」


水晶が青く光りだして水晶に文字が浮かび上がった。


「あれ?おかしいな。なんで一つしか出てこないんだ?」


たしかに。ラノベの異世界系ではいっぱい出てくるはず。

壊れてるのか?


「ごめぇーん。離してからもう一回置いてくれる?」


「ん。わかった。」


言われるがままに離してもう一度のせてみるとさっきと同じように青く光って文字が浮かんできた。

でも、また一つしか浮かんでこなかった。


「んー。レンリちゃんに合うのはこれだけってことだね。うーん、なになにー。えぇ!これって『魔導剣士』じゃんか!」


魔導剣士?なんかかっこいいな。

おら、ワクワクすっぞー!


「魔導剣士ってすごいの?」


「すごいというか限られた極小数しかなれない職業の一つだよ。今この世界でこの職業の人は多く見積もって100人くらいかな?もっと少ないかもしれないけど。」


ヘー。すげぇーじゃん。

ホントにワクワクしてきた。


「それしかないってことはそれじゃないと駄目なんでしょ?」


「そうだね。もう魔導剣士に決定だね。ほいっと。」


リーナがその文字を触ると水晶がまた青く光って一枚のカードがつくり出された。


「はい。これがレンリちゃんの冒険者カード。大事にしてね!なくしたら再発行にお金かかるから。」


「ん。わかった。ありがと。」


こうしてレンリは魔導剣士になった。








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