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03 ナンパは楽しい?

女神に結構な額の金と最低限必要な情報をもらって

孔明は近場の都市へと向かっていった。


グランデ王国首都グランデそこはこの世界で最も栄えている都市で最も有名な年である。孔明はそのグランデの周りを囲っている城門の前にいた。


「ほへぇ〜。でっけーなぁー。」


あれ?俺って今女子だよな?名前どうしよう。

セレナ?なんかいまいち。

コウメー?うん。クソだ。

もっと異世界ぽくしなきゃだめだよな。

レンリ?いいかもしれないな。

よし!レンリでいこう!


そう思って時だった…


「よう、お嬢ちゃん一人かい?一人だったら俺たちと来ねぇか?いいこといっぱいしてやるぜ?なぁ?」


おぉ!生まれて初めてのナンパ!新鮮だ!

おしとやかに無口に行こう!


「だれ?」


こいつら見るからに弱そうだな。

どうせ口だけのカスだろう。


「俺のことを知らねぇのか?俺はな一回牢屋に打ち込まれたことがあるんだよ。だから大人しくついてきな。」


いや、誰だよ。

そういうこと聞いてんじゃないよ。

犯罪歴ありかよ、なんでそんなやつ野放しにしてんだよ。


「あぁ?おい!黙ってちゃ何もわからねぇぞ?」


お前は教師かよ、説教中の教師かよ!

その言葉使うやつだいたいゴミ説なりたってるよ?


「お前うぜぇ、死ねやカス!」


いきなりチンピラが殴りかかってきた。

自分が強くなっているせいかあからさまに弱そうな拳だった。

強くなっているレンリ(孔明はここからレンリと呼びます)はスローに見える拳を難なくかわしチンピラの顎を軽く殴った…はずだったが、


「ぐはぁうぉどひゃ〜!」


と奇声を発しながら大人が宙に軽く5メートルは吹っ飛んだ。


あれ、おかしいな。軽く殴ったはずなのに。

俺これ強すぎない?

とか思いつつも一応「フンッ」とカッコつけとく。

しかも周りの野次馬から


「お嬢ちゃんスゲェーな!」

「スカッとしたぜ!」


など褒められてしまうほどだった。


あいつどんだけ厄介者だったんだよ。

そこへ、城の憲兵団?らしきものが近づいてきた。


「そこの君、ついてきなさい。いろいろ聞くことがあるから。」


「ん?」


「と、と、とりあえずついてきなさい!」


意味不明な発言をしてきたのでちょっと殺気で威嚇したら怯えてしまった。ふむ、こいつ対したことないな。

まぁいいか行くくらい。さっき褒めてたやつも知らんぷりだし。

と、その時だった。


「まちなさい。その子は悪くないよ。連れてくならそこのチンピラとその子分どもだよ。」


歳は……低く見積もって65歳くらいのおじさんが言い始めた。

目は少し萎んでる。

デコにはシワがある、少し猫背のおじさんが出てきた。

おいおい。いいのかおっちゃん。


「だれだ!あ、これは失礼しました。リーベ様でしたか。ですが、そのいろいろと事情がありまして…。」


おい。美少女にはあんにのに年寄りには礼儀正しいのか、お前ら頭狂ってるぞ。


「すまんな。服が汚れてしまうが頼むよ。なんか言われたら私の名前を出していいからね。」


ちょっと待てこのおじさんそんなに権力者なの?

そうは見えないけどなぁ〜。

朝と夕方に毎日ジョギングしてる近所の元気なおじさんみたいにしか見えないけどなぁ。


「そうですか。わかりました。失礼します。オイ、コイ!」


なんだかんだで憲兵団たちはチンピラどもを連れて行った。

全く気づかなかったが子分がいたらしい、どうでもいいけど。


てか、憲兵団さん服汚れるのがやだったのね。

腹立つわぁー俺は仮にも美少女だぞコラ!


「ダイジョブだったかい?というか君強いね。どっから来たのかな?」


顔のわりに声はかっこいい。


「おじさんもナンパ?」


気になるので聞いてみた。

別に聞く必要はないけどね、『ナンパされるのって楽しい』とか思ってないからね。気になっただけだからね。


「なんぱ?って何かな?よくわからないけどとても屈辱的に聞こえるんだけど。気のせいかな?」


この世界にナンパはないらしい。

なら、誘拐?脅迫?なんだろう。


「ん。気のせい。どこから来たかは忘れた。」


「忘れたか、ハッハッハこれは面白い。故郷を忘れる人がいるのかね。興味深い。」


バカにされたー。

ちょーバカにされたんですけどー。

まぁ、ほっとこう。


「ん。おじさんだれ?」


「そうだった忘れてたよ。わたしはリーベというものだ。」


「ん。レンリ。」


「レンリちゃんか。かわいいなぁ。おっと、失礼。もう行かなくては。近々また会うと思うから、またね。」


「ん?うん。またね?」


またね?あいつなんだよ。世界で一番強い美少女属性持ちの相手にあの態度は。けしからん。

まず都市に入らなきゃ始まらないか。

むぅ。列から出てしまった。また一番後ろからか。

待つしかないか……


「次の人どうぞー。」


やっと来た。干からびそう。飲食物何も持ってない。

ふふふ。こういうときこそ美少女のちからが発揮されるときだ!


「あのぉすみません。旅の途中でぇ荷物全部落としちゃってぇ何も持ってないんですぅ。助けてもらえませんかぁ?」


フッ。勝った。


「あ、そ、そうですか。わかりました。でも一応身体検査させてもらいますね……はい。何も持ってないですね。えぇーと、じゃあこのまままっすぐ行ったら冒険者ギルドがあるのでそこで相談してみてください。我々は何もできないのですみません。」


こいつ。美少女にまた歩かせるつもりか。けしからん。

でもここは精一杯感謝の言葉を伝えるべきだ。


「ありがとうごさいますぅ。助かりますぅ。」


「は、はい。お気おつけて」


さて冒険者ギルドかちょうどいい。

まっすぐと行っていたな。

あ、あった、アレか意外とでかいな。


ついたついた。さてと…


「孔明が変わってレンリ、新しい世界で冒険者頑張ります!」


意思表示として叫んでみたが恥ずかしい。

まぁいいや。頑張るか。








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