5章
戦闘シーン書いてると恥ずかしくなる
僕は三味線の先端とマナが結んで直線になるように位置を取った。
「アンタ!三味線を武器にしようってのかい!?」
マナがそう言った瞬間、僕は三味線をぶん投げた。マナは飛んできた三味線を辛うじて避けた。
「危ねー。あのアホ野郎三味線投げてきたぞ。でもアンタの武器は無くなった!これで終わりだね!」
マナがそう言った瞬間、マナの後ろから三味線が飛んできて、マナの体を吹っ飛ばした。
「ぐわっ!
なんで…?私は避けたはずよ…」
マナは気絶した。サクラはそんなマナを他所にこう言った。
「アンタ、ブーメランのように三味線を使いやがって。やはりワイファイをやってたのね。」
「!」
僕は驚いた。沖縄でもワイファイを知ってる人がいるとは。
「おい!なぜワイファイのことを知ってる?」
「巽くんが教えてくれたのよ。玉手川高校の巽くんがね。」
「!!」
僕はさらに驚いた。「巽光雄」が沖縄にまで来てワイファイの布教活動を行っていたとは。
「沖縄ではワイファイはどれぐらい広まっているんだ?」
「そうね~。私達悪党の間では大分広まってるわ。ざっと1万人ぐらいかしら。」
「!!!」
僕は腰を抜かしそうになっていた。1万人ものワイファニストが沖縄にいるとは。こんな殺人的な競技がここまで布教していては日本、いや世界が危ない。
しかし、とりあえずコイツらを倒さなければ僕が死んでしまう。僕は再び三味線を構えてサクラに向けて突きをした。しかし、サクラは造作も無く避けた。そして次の瞬間、2mはある「槍」が飛んでくるのが視界に入った。しかし、僕はその槍を三味線の滑らかなところでイナした。
「俺は目黒雄大だぜ?槍ごときで倒せるわけないだろ?ワイファイしようぜ、サクラさん。」
「雄大…はっ、少しはやるようだね。じゃあ私も…」
サクラは山の中に入っていった。
「ちょっ、待てよ!」
そう言って僕も山の中に入って言った。
5分ぐらい追うと小屋が見つかった。サクラはそこから「チューバ」を取り出した。
「おいおい、そりゃ悪手だろ…」
僕は顔が真っ青になり、足まで震えが止まらずガクガクしていた。チューバに三味線が勝てるわけがない。多分一撃で粉砕だ。
「第2ラウンドを始めようか!雄大くん…」
サクラの満面の笑みと、僕の涙で溢れた顔面は対照的だった。