51話「新たなスキル」
リュウさんはその後皆に意見を求めようと行動を開始した。
セシィマッマとテロルが回復魔法に包まれて叩き起こされる。
テロルの頭装備である天空の花がキラキラと輝いた。
回復魔法が通常よりも強くかかってる気がする。
「ッタクト…、よかった」
先に目覚めたのはタクトパッパの隣にいたセシィマッマ。
ショートカットの金髪が赤い肌に映える。
装備を剥ぎ取られてるのでいつもよりセクシーさが匂い立つセシィマッマ。
心無しかタクトパッパの耳が赤い、ただでさえ皮膚が赤いのに。
とりあえず抱きついてくるセシィマッマの頭を撫でながらマキュアを頼んだようだ。
テロルも目がパチッと開き、周囲を見渡す。
「ノイム、さぁぁん!!」
正直、びっくりした。
知り合ってまだ数日しか経ってない彼女に呼ばれた事が、だ。
テロルがロボットダンスのように状態異常麻痺で勢いを損なわれながらたわしに抱きついてくる。
「ごめ、ごめんなざい、ごめんなさいぃ…。私がぁ、私が魔法制御し切れなくて吹き飛ばしたから、その先にあった変なガスにノイムさんが包まれて、ごめんなざい、ごめんなさいぃ゛」
テロルが大粒の涙を流しながら懺悔してくる。
あぁ、そっか、だからか。テロル、あの後もずっと気にしてたのだな。
「テロルにもマキュアお願いなのだぁ」
「ゲエッホゲボォ…ッうわぁあん麻痺結晶なんてどうでもいいんですー!!ノイムさんノイムさんん!生きてて、生きてて良かったよぉおお!!!」
「テロル、大丈夫なのだ。テロルは良くやったと思うぞ、素晴らしい魔法だったのだ」
「ありが、ありがと、う、ぐぇ、うぇぇん」
たわしの血生臭い匂いよく吸い込めるなぁと苦笑しつついい子いい子と頭を撫でまくる。
というかこの部屋全体的になんか臭いのだ……。
セシィマッマとテロルにもたわしの得た情報を説明した。
「結局死んでるじゃないですかぁぁあ!ばかぁああ!大丈夫じゃないですよぉおお!!」
ポカポカと涙目のテロルに叩かれるが、全く力が入っていない。
「でも、それなら、ノイムさんが一切傷つかないように、私が盾に、なります!!」
テロルがヒシィッとたわしに抱きついてちょこちょこ動き回る。どこかの電気ネズミかな?
その重量に耐えるたわしにも驚きではあるが。
「ノイムちゃん、あの」
「にゃー、にゃー、聞こえないのだぁ〜」
「ホントにごめんてばぁ……」
涙目になってるにいさまは置いといて、スキルの確認をするのだ。
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ー《所持スキル一覧》ー
ー調理系スキルー
『調理』Lv10(MAX)
『解体術』Lv3
『均等加熱』Lv6
『弱点一刀』Lv1
『皮膚強化』Lv4
『腕力強化』Lv5
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ー戦闘系スキルー
『鉤爪装備』Lv7
『短剣装備』Lv9
『サイクロンアッパー』Lv4
『タイガーファング』Lv5
『ポイズンネイル』Lv8
『魔毒の霧』Lv6
『クモノ』Lv7
『スピードチャージ』Lv5
『残像』Lv4
『窮鼠猫を噛む』Lv6
『盗みの才』Lv8
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ー日常系スキルー
『偽装』Lv9
『思考』Lv8
『並列作業』Lv4
『ステータス鑑定』Lv5
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ーギフトスキルー
『身代わり』Lv10(MAX)
『漆黒の翼』Lv10(MAX)
ー名声称号ー
【世界の探求者】【叡智の従僕】【創世の祝福】【ネズミの幻影】【苔玉】【鬼瓦】
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何なのだ!このネズミの幻影とか苔玉とか鬼瓦とか!
ムカつくから効果は後回しなのだ!ファーーッ◯!!
「……ギフトスキル?んー、【漆黒の翼】【身代わり】」
いつの間にかあるゲームでも見覚えの無い技。
とりあえず発動させてみる。
背中が伸びる感覚が脊椎を経由して伝わってくる。止めようと思っても途中で戻る事は無く、アームで穴を開けられた背中側からグググっと何かが詰まって、それは飛び出した。
それと時を同じくして、頭に無機質な声が響いてくる。
『HP消費を何ポイントにしますか?』
どうやら身代わりはHPを消費する技のようだ。回復出来ないのでHP1にしておく。
ーー黒い翼が生えたたわしが目の前に薄い煙を上げてポンと現れた。
僅かに違和感がある。そう、例えるなら骨格とかが違うような。
そう疑念を抱いた瞬間もう一人のたわしが口を開けた。
ゾクリと背筋に悪寒が走る。
見覚えがあった。
「にゃ、これカラスの、分身……」
大きな鋭い牙と黒く太く長いヤスリ状の舌が、まるで笑っているかのように裂けた口から現れた。
「ひぃぃグロいぃいいい!!!」
たわしに乗っていたテロルが羽に驚き、分身に恐怖し、毛を逆立てながら悲鳴を上げた。
更新が遅れてしまいすいません、今回はもう1話12時に更新します。




