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第20話「雨のち雪のち晴れ」



「にゃうぁぁーーー!!」


うー、打倒巨大怪鳥。


今巨大な怪鳥の体求めて空に全力投球されているたわしは、異世界に転移してしまったごく一般的なネタキャラ。

強いて違うところをあげるとすればにゃーと鳴いて自身の事をたわしって言う所かな。

名前はノイム。


そんな訳でパチンコに乗ってモンスターのいる上空に飛んできたのだ。


ふと現実逃避をやめると上空にお目当てのモンスターが丸くなっていた。


ウホッ!ヤバい距離……


そう思って急いでストックしていたクモノを多重展開させる。



モンスターの全身を蜘蛛糸塗れにして足場を作るが、モンスターの体から少し逸れてしまった。


つまり、落ちる。


「にゃーーッ!クモノクモノクモノ!」


クモノを多重に展開して自分の落ちる先まで蜘蛛の巣を繋げる。




「あ、危なかったぜぇ……」


次に来るであろう猫妖精テロリストの為にクモノを下や横に展開する。


魔法の聖水を飲んで消費したMPを回復し、モンスターの頭の方へ登っていく。


「長かったのだ……」


ようやく頭のてっぺんのたどり着いた。


と思ったら猫妖精テロリストがたわしのいる丁度真下ら辺の所まで飛んできてへばり付いた。


「し、死ぬかと思いました……」



たわしは苦労して登ったのに。




猫妖精テロリストを頭の上に引き上げる。



「早速ぶち込んでやるかぁ」


カラスの嘴まで移動する。



しかし嘴は開いていない。


「どうやって入れるかだな問題は……」


使えそうな物は無いかとアイテムボックスを探る。


「お?これは!」


サブの料理人で使っている職人素材が入れっぱなしになっていた。


「つぶつぶペッパー!これでくしゃみしてもらうのだ!」


「それくしゃみの反動で私達放り出されちゃいませんか?」


「あ。……たわしは分かってたぞ?分かってたのだからな?」


「ならなんで目を合わせないんですか……」


猫妖精テロリストが呆れた声で突っ込んで来る。


「にゃぁう、クモノで体を固定すれば良かろうなのだ!クモノ!」


二人分のクモノを使って嘴の開閉部分で待機出来るよう固定する。


「テロリスト!火の準備はオッケーか!」


「オッケーです!何回でも言いますけど私はテロリストじゃありません!」


片腕に炎魔法を灯したテロリストが答える。


嘴にある鼻腔へつぶつぶペッパーをペッパーミルで砕きながら振りかける。


「にゃ、息してるから逆流して、ペプシッ」


くしゃみをしながら頑張ってつぶつぶペッパーを投入する。


「ノイムさん!ムズムズするのか嘴が開きかけてます!」


「もっと、ニャブッ、振りかけるのだ!」


貴様も黒い雨降らせたんだからたわしだって降らしても構わんだろう?


容赦無くカラスの鼻の穴に黒い雨を降らせる。


「キャルルッキャルルッ」


口が開いては閉じ開いては閉じ、ついにその時が訪れる。


「キャルルァァァァァアグギュルゥゥウウウ!!」


息を吐き切る直前に爆弾を投入するテロリスト。


「爆発してもらいます!」


カラスは自分が爆発を飲まされたとは思わず、息を吸い始める。


「!コムギパウダーもあったのだ!!」


ノイムが鼻にこれまたアイテムボックスにあった職人素材のコムギパウダーを丸々一袋入れる。


体内に酸素が供給され、爆弾が熱を帯びる。


ロウが溶け、火薬が露出し、導火線が火薬に火をつけていく。


さらにノイムが投入したコムギパウダーが体内の壁に着弾し、その弾みで粉が舞う。


一つ一つは小さな粒だが、密閉空間ではとてつもない威力を発揮するのだ。



そう、かの有名な粉塵爆発である。


火薬とコムギパウダーで満たされた体内は、その溢れ出る熱気と水蒸気によって空気の逃げ場を無くした。


爆音がなると同時にカラスの片目が吹き飛ぶ。


カラスの口がだらし無く開いて大量の煙が体内から立ち上る。


「コムギパウダーつえぇええ!!」


「グロぃぃい!煙が臭いぃい!いやぁぁああ!!」


テロリストは錯乱状態だ。


眼下に広がる景色にあった黒海は、はるなんちゅの管理下にある者以外殆ど残っていなかった。


それと同時にはるなんちゅの黒ワンコが上に上に伸びてきた。


それを見て頷いたノイムはキラキラした顔する。

猫妖精テロリストの隣まで降りていき、コムギパウダーを押し付けた。


「今度は10袋入れてみようぜ!」


「ヒェェッ……悪魔だ、悪魔がいる……や、やりますやりますから」


二人で手分けして10袋投入する。


「たわしの分の爆弾!着火するのだテロリスト!」


「あなたの方がよっぽどテロリストだよ!!」


半泣き状態の猫妖精テロリストによって着火された爆弾を口の中に落とす。


そしてーー



ーーーーーーーーーーーーーーー



「さっきよりヤバイ気がするんですけどおおおおおおおおおお!!」


カラスの体が光輝いている。


まるで火から産まれるフェニックスのようだ。


たわし達のせいで死ぬ所なんですけどね!



「流石にヤバそうだな!飛び降りるぞ!」


「えっ、はぁ?!イヤイヤ無理無理無理イェェェエアアァァァァ!!」


たわし達が空に舞い上がると同時に背後には太陽が出来上がっていた。


高度300メートルから落下する。


凄いスピードだ。


「いやぁぁぁあ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!」


「はるなんちゅを信じろって言ったのは君だぞぉおおお!!きっと大丈夫なのだぁぁあ!!」



黒ワンコが三つに別れて柱になっている。



テロリストの手をなんとか掴み、たわしは万能の呪文を唱えるのだ。


「クモノォォォォオオオオ!!」


特大のクモノが柱と柱の間にかかる。


そのまま作り出したクモノに引っかかり、大きくたわむ黒柱。


地上まで残り5メートルほどの高さにたどり着く。

カラスの体が消えるのと時を同じくして、黒ワンコ達も消滅する。


「ご苦労様!休んでちょうだいねーん!!」


はるなんちゅが黒ワンコ達が消えた夕焼け空に労いの言葉をかけるのが聞こえる。



あの、たわし達まだ落ちてるんだよな?





「にゃぁぅぁぁあああ?!」








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