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骨とぼっちなVRMMO  作者: 空回りする歯車的な人
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獣人2

逃げて来た獣人達は骨がこっちに歩いてくるのを立ち止まってただ見つめていた。


「お~い、怪我の手当てするから神殿に入れ~」俺は戸惑う獣人たちに声をかけた。


獣人たちは戸惑いながらもおとなしく俺の指示に従い神殿内に入ってきた。


「グループヒーリング」


パーティー編成の画面とか無いし、指揮下がどういう状態か分からないけど集団回復スキルを使用してみた。どうやら効果があったらしく、獣人たちは礼拝堂の床に座り込んだ。

魔法使いすぎで倒れないか心配しながら使ったかいがあった。


「小骨、完全に治ってない人の手当しといて~、熊さんちょっとこっち来て」


熊に声をかけ、外に出てからこれからどうするか聞いてみると、しばらく皆と一緒に村に住まわせて欲しいとか言い出した。獣人の集落は魔獣等の外敵に襲われるたびに森の中を移動して、比較的安全な所に新しい村を作るらしい。何でも多く血を流すと危険な生物が寄ってき易くなるからと言っていたが、それならこの村もかなり危険地帯になるはずだろうと思い問い質したら。


「あんなに強いスケルトンを使役しているなら問題無いでしょう?」


と言う回答が帰ってきた。


確かに骨達(熊はアンデットのスケルトンと勘違いしている様だがスルーした)はゲーム開始直後にしては強すぎる感があるのは確かだ、それでもあの4人組はかなり低レベルであろうと予測できる。パーティーバランスも軽戦士3人と弓手1人と悪い上に、戦闘時の連携も悪かった(もっとも、まったくLv上げしてない俺よりは遥かに強いだろう)


「あんな連中を倒したくらいで強いとか言われても困るが・・・」と首をひねっていると、熊がバラバラに逃げた集落の獣人を探しに行きたいから、骨と1に手伝って貰いたいと言い出した。


「ム~・・・まぁいいか、骨と1はこの熊さんの護衛して一緒に獣人探しに行って来い」

「ありがとうございます、では早速」

熊は骨と1を引き連れて川沿いに森の方へと走って行った。


骨達が見えなくなった後、神殿内を覗くと小骨がタオル(吸水性の悪い薄っぺらい布)を配っていた。

「小骨、ひと段落着いたら皆に食べ物を出してやれ、芋しかないけど我慢してくれよ」

と声を掛けたら獣人たちが小骨と俺を交互に見て、大人の獣人が子供達を抱き寄せた。うん、めっちゃ警戒されてる。


警戒を解くのはすぐには難しそうなのでこの場は小骨に任せ、倒した4人組から使えそうな物を回収する作業に従事する事にしよう。


まずは骨の魔法で倒された2人に近付くと全身鋭い刃物でズタズタに切り裂かれた様な状態になってる。皮鎧はもう使い物にならない、他のゲームで言う所の風系範囲魔法か。血の霧みたいに見えたのは噴出した血が魔法で散らされて拡散した結果だろう。他の2人の装備品はそのまま使えそうだ。


使えそうなアイテムを回収(装備品の他は現金4,200ゴールドとHPポーション4個、転移魔法石1個と日用品数点しか持ってなかった)し、4人組を近くの燃え落ちた小屋の跡地に移動させ火葬にするか土葬にするか川に流そうか、と考えながらぼんやり眺めていたら鑑定スキルで死体と言う鑑定結果が表示され、しかも触媒(ゴーレム作成・アンデット召喚・魔法生命体召喚)とか書かれてる。

魔法生命体を召喚したら見た目人間の魔法生命体になるんだろうか?MPもどれだけ減ってるか分からないし、なんとなく気が進まないので後で考えることにしよう。

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