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骨とぼっちなVRMMO  作者: 空回りする歯車的な人
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エイミーさんのチュートリアル2

「チートか?」「領地ってw」等のざわめきがあちこちから聞こえてくる。

正直、斧が重くて疲れてたので適当に相槌を打っていたら先導していたNPCが振り返り


「この先にある川辺で今日は野営する!明朝 魔獣の森に入ってすぐのところに確認された魔物のコロニーを殲滅するから準備を怠らないように!」

といってまた前に進みだした。


川辺に到着して一息ついたプレイヤー達は先ほどの『フェイ氏』の話題で盛り上がっている。

チートだと言ってる人とか、賞賛しつつも悔しそうな顔してる人はきっと「俺強ェェ!」したい人だろう、どうすれば領地やプレイヤーホームを手に入れられるか?と言う談義に花を咲かせている人たちもいる。


先導していたNPCが火を熾して焚き火しているのを見つけた、せっかくフライパンもあるしハム?的な肉を焼いて夕食にしようと思いNPCに近付いていくと、町の方向から数十人の集団がこちらに向かって近付いてくるのを発見した。


武器を手に取り緊張した様子で立ち上がるプレイヤーに先導のNPCが危険は無いと合図する。

「あれは太陽神の神官だな、魔物のコロニー討伐に来たんだろう。ちょっと話してくる」

NPCは集団に方へ歩いていったので、その隙に焚き火でハムを焼いて食べた。(包丁が無かったから斧で切った)料理スキルと鑑定スキルを入手したした。


フライパンと斧を川で洗っていると、NPCが集団と一緒に戻ってきて

「明日の魔物討伐はこちらの太陽神の神官戦士団と合同で行うこととなった、日の出と共に移動するからそのつもりでいろ!」と言って焚き火の場所に戻っていった。


神官戦士団と紹介されたのはプレイヤーだった、先導のNPC(下級司祭)と4人組のNPC冒険者が同行していた。NPC冒険者はコロニー討伐ではなく、森の奥にいる魔獣討伐に行く途中で神官戦士団を森の入り口まで案内する予定だったらしい。


こうして100人以上のプレイヤーが集結したのは良いけど、PCとNPCの区別が付けにくいと言う話になり、NPCにはワールドメッセージが出てないらしい事から(NPC冒険者にフェイって人知ってる?と問い掛けたプレイヤーがいて発覚)から、PCを区別したいときには「フェイって人知ってる?」と問い掛ける様にしようというのが満場一致で決定された。


翌朝、日の出の時間になっても起きないプレーヤー一同を先導役のNPC2名が起こして周り、予定より1時間遅れで森へと出発した。


NPC冒険者は「俺たちはここで」と言い残し(下級司祭から報酬を受け取って)、森の中に入っていった。


「さて諸君、魔物のコロニーはすぐそこだ!邪神を信仰する危険な生物だが、討伐者ギルドのメンバーと我ら太陽神の信徒が力を合わせれば容易く根絶やしに出来るだろう。出発!」

NPCの下級司祭の号令で一団は森の中に入っていった。


魔物のコロニーに到着すると、先頭集団は既にコロニー内に突撃している様だった。「作戦とか無しで突撃かよ~」と呟く後続PCも武器を手に次々と突撃していったが、私は目を見開いてその惨劇を見つめていた。


魔物のコロニーと聞いていた場所は『獣人の村』だった、プレイヤーたちは村を守ろうと武器を手に防戦している獣人を数人で取り囲み倒している。ぶっちゃけこっちが盗賊みたいに見える、下級司祭は粗末な木造の小屋にたいまつで火を着け燃やしている!(森林火災になったらどうするのか小一時間ry)


「・・・あぁ、モフモフが、犬耳・猫耳・ふさふさの尻尾がぁ」小さく悲鳴を上げ立ち尽くしている間に戦闘は終了した。


「さぁ、討伐は完了しました!町に戻りましょう」下級司祭のうれしそうな声を聞き、うなだれる様にして私は町へと戻って行った。


夕方町に着いた一同は、神官戦士団は太陽神神殿へ討伐ギルド組みはギルドへと戻り、ギルドでは報酬1,000G/1人が支給され解散となった。私は町の入り口に在った宿屋に駆け込み、その日と翌日は寝て過ごした。1泊50G朝食付きである事を考えればチュートリアルの1,000Gはボーナス的な扱いなのだろうが、モフモフを討伐とか酷すぎる。宿屋の食堂でオーナーのおばちゃんに獣人について質問したら、邪神を信仰する恐ろしい魔物と言う答えが返ってきたので、このゲームでは獣人と仲良くするのは難しそうだ。

獣人討伐ミッションは絶対に受けないと心に決めながら、ゲーム開始から4日目 生産職に必要な道具を買うため町の商店を散策する私がいた。

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