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骨とぼっちなVRMMO  作者: 空回りする歯車的な人
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エイミーさんのチュートリアル

やっと他のプレイヤー登場

今年高校生になった私は、話題のVRMMO「RPG」の学割チケットを入手することに成功した。

月額5千円と普通の月額課金MMOの数倍だけどきっとその価値はあるはず。大人は1プレイ5千円らしいから廃課金組みから見たら安い、非課金組みから見たらボッタクリの価格設定と言う微妙なラインだね。


今までゲームでは「生産職」メインで主に見た目重視のネタアイテムを作ってた。自作の可愛い物に囲まれて露天商仲間やお得意さんと夜中までチャットする生活を繰り返してきた。

ちなみに「RPG」の月額料金は今後夜11時に必ず寝る、という約束でお小遣いとは別枠でお母さんに出してもらった。

VRMMOはモニター越しに見ていたアイテムを触れるようになる!(ここ重要)ゲームの時間を減らしても十分満足できるはず、と期待に胸を膨らませながらアミューズメント施設のロボットのコックピットみたいなコンソール内からログインした。


キャラメイキングの事前情報は無かったけど、生産職なら器用度が重要視されるかな?マジックアイテムを作るのに魔力が必要かもしれないと考えた結果、器用度をMAXまで上げて敏捷度を最低まで下げた。

他の項目は標準のままにして、容姿設定に取り掛かる。


「名前はエイミー」(大体いつも同じ名前を使う)

「身長はそのまま(145cm成長中)」

「胸なんて飾りなのですよ、エロい人にはそれがわからんとです!」と呟きながらちょっと盛る。

「腰からお尻のラインが難しい・・・」クビレとヒップラインを数回修正。

「次は・・・」目をちょっと大きくして二重にした。

残り時間1分、「もう時間が無いからこれで良いや~」と考えてる間にNPCらしき人が演説している大きなホールへと転送された。


NPCの人が「討伐者ギルドとか武器を配布とか2時間後出発」とか言ってるのを聞き流し、周りを見ると同じように戸惑った感じのプレイヤーがたくさんいて一部の人たちが出口で何かを受け取っているのが見える。

チュートリアルの初回ミッションが始まってる。配布アイテムを貰おうと列に並ぶと後ろから声を掛けられた。


「プレーヤーだよね?パーティー組まない?」

20歳位の男性、見た目は普通だけど名前も名乗らずプレイ方針の確認も無しに勧誘とかナンパ目的以外ありえない。

「そういうのはチュートリアルが終わってから考えようと思ってます」

と平坦な声で回答すると「チッ、何だよ」とか呟いてるのが聞こえた。感じ悪!この手の奴は無視しよう。


「次~」と声を掛けられたので武器配布NPCの前に立つと、


「お嬢ちゃん武器の種類は何が良いんだ?」

「両手持ちの片刃の斧でお願いします」

「・・・持てるのか?」

「たぶん」

「じゃぁこれな、変更できないぞ?」

「ありがとう」


リュックと斧を貰って出口のNPCの先導で町の出入り口まで移動する。

まだ全員揃っていないので、待ち時間の間にリュックの中身を確認しよう。


火打ち石とわらが入った火熾しセット

フードつきのカッパみたいなマント

布に包れたハム?的な肉の塊

竹製の水筒(水は入っていた)

小さいフライパン


無料配布だしこんな物かなぁ~

マントを装備して出した物をリュックに詰め、水筒は腰にぶら下げた。


ちょうど全員揃ったのか、演説していたNPCが「出発~」と叫び移動を開始。

「どこまで行くんだよ」「移動なげぇ」と周囲のプレーヤーが不平不満を漏らす中、思ったより重たい斧を肩に担いで黙々と歩いていると


ワールドメッセージ:『プレイヤー「フェイ」が領地を取得しました』


「「「ちょwwww」」」

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