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骨とぼっちなVRMMO  作者: 空回りする歯車的な人
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合流

討伐者ギルドでゴブリン3体分の報酬を貰うついでに、受付の人に転送魔石について聞いてみた。


転移門と呼ばれるテレポート装置の場所を記憶させておけば、転移門間を自由に行き来出来るらしい。しかも、緊急時は転移門の無い場所から記憶させてある転移門へテレポートできるらしい。門無しで使用した場合、砕けて無くなってしまうらしいが便利なアイテムだ。


高度な魔法で作られるらしく、鑑定スキルでの鑑定しようと思うとかなり高いスキルを要求されるが、その利便性から旅する人の間では常識として広く知られているらしい。


この町にも転移門が有るらしいので、早速行ってみる事にした。

門の前に兵士が立っていて利用者から金を徴収している。登録は無料だが1回使用で千ゴールド取られるらしい。ゲーム初期には辛い金額だが、すぐにはした金になるだろう。

試しに登録を頼んだら転移門に魔石をセットした後、「この転送魔石には既にここは登録されている」と言われた。

しかしこの転送門、同じ様なのが村にあったような気がするから帰ったら探してみよう。


後は職人が見つかればこの町での用事は全て終わるな。まぁ帰る日までは市場をくまなく歩いて珍しい物が無いか探そう。




出発予定日、冒険者ギルドには昼頃出発と伝えていたがかなり早めにギルドに顔を出した。

どうせすぐには見つからないだろうと思っていたからだ、所が俺がギルドに到着した時には肉体労働なら任せろ的なおっさんとその娘?的な人がギルドの前に荷物を山ほど置いて通る人を観察していた。

その横を通り過ぎ、ギルド内に入る俺。視線が痛い、フードでこちらの顔は見えないはずだが彼らは俺の依頼した職人だろうか?


受付のお姉さんに声をかけてみる。


「あ、フェイさん早いですね。ご依頼の職人さん見付かりましたよ」

「表にいるお二人さんですか?」

「そうです。一人は見送りの人で、この町の植林ギルドのマスターです」

「ギルドのマスター?また、大物が絡んでますね」

「女の子の方が依頼を受けたエイミーさんです」

「どういった人かお聞きしても?」

「最近、マスターの息子さんが経営している家具工房で働き出した職人さんです。マスターが筋がいいとあちこちに触れ回っているので見込みは有ると思いますよ」


・・・NPCか?職人は町を出ないみたいな事言ってたと思うけど雇われ職人はその限りじゃないのかな?


「そうですか、家具職人さんなら問題ないでしょう。ところで、モフモフは大丈夫そうでしたか?」

「モフモフは心のオアシスとか言ってましたがダメですか?」

「いえ、全然問題無いです」

「紹介しますのでこちらへどうぞ」と言って、表に出て行く受付のお姉さん。


やっぱりPCっぽいな、後で聞けばいいか。と考えながら、フードを取りお姉さんの後に続いて外に出ると。


「てめぇか!息子の嫁を「嫁じゃない!」荒野の危険地帯で働かせようとしてんのは!」

「・・・え~と、取り合えず村の護衛戦力はそれなりにあるし、住民も50人以上いるからそこまで危険では無いと思いたい」

「思いたいってなんだ「親方は黙ってて!」」


「ささ、いざ憧れのもふもふパラダイスへ!」

「ああ、よろしくお願いしますね、ところでこの荷物の山をどうやって運びましょう」

「森に行くんですよね?護衛の人とか居ないんですか?」

「何故場所を知ってるんです?」

「え?降臨スレで噂になってましたよ?」

「うわぁ・・・あのスレ怖くて見てないんですよね」


「森?降臨?どこ行く気だお前ら!」親方が混乱している。


「森の入り口までは2人だけだから1個ずつ背負って、1つは2人で持っていきますか」

「じゃぁ親方、お世話になりました」

「では、またいずれ」


混乱する親方と無言の受付お姉さんに声をかけ、俺達は森を目指して歩き出した。


途中、エイミーさんとは仕事の話しかしていない。

気を利かせてなんか話し掛けるべきだろうが、ずいぶん若そうな人なので共通の話題を見つけられない。

ま、村に着けば作業の打ち合わせで話すこともあるだろう。

森の入り口に辿り着くと、狐の獣人(母)と骨と1が待っていた。


「あ!バイソンと戦ってたスケルトンだ、小さい子は居ないの?」と言いながら、狐耳に手をのばすエイミーさん。サッと骨の影に隠れる狐の獣人(母)

「まあまあ、小骨なら村に戻ればいますし、村に数日住めば獣人とも仲良くなれますよ」狐耳に逃げられて悲しそうな顔をするエイミーさんに話し掛ける。

「小骨?」

「スケルトンじゃなくて魔法生命体って言うカテゴリーなんですけど小さいのの名前です。ちなみに骨と1です。それと狐のお母さんです」それぞれを指差す俺。

「ネーミングセンスがおかしい?!お母さんって」

「あ、獣人の人たちからは一通り自己紹介してもらったんですが、名前がケモノのうめき声にしか聞こえなくて聞き取りも発音も不可能と判断したので、適当に呼んでます」

「え~」

「骨、1荷物持って、森で長話も怖いんで取り合えず進みましょう。中間の元獣人の村で1泊して明日到着予定です」


こうして、狐の獣人(母)の先導で村まで戻ってきた。

途中エイミーさんが狐耳をモフろうとして、すごい警戒されてた。


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