表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
翼を失った竜と血塗られた聖女  作者: 小鳥遊輝
第五章 魔王宣言編
49/69

第弐話 模擬戦 ミアVSセリーナ

 あの日、つまり襲撃の日から数週間経った現在、セフィリア主催による修行が行われていた。参加さしているのはセリーナやルーク、ミアや神威にSランク全員とAランクのほぼ全員が参加していた。ちなみにランク順位はセリーナがSランク一位に入ったこと以外に変化はほとんど見られない。


 参加している全員に現状が説明されているが、詳しいことは教えられていない。たとえば、セリーナが聖女である等のことだ。教えられているのは近日中に何かある可能性があるからということでの戦力強化だ。


 そんな折、セフィリアの一言でこんな模擬戦が行われることになった。


「では、まずはセリーナとミアね」


 セフィリアは皆の手前セリーナのことを姉とは呼べないのでセリーナと呼んでいる。


「ええ」「わかりました」


 この二人が戦うのは初めてである。セリーナの助言を得て強化された魔法と槍を巧みに操る戦法を取るミア。彼女がどれだけセリーナに通用するのか。


「ミア、本気で来てね」


「分ってるわ」


 二人は互いに確かめ合うために健闘を誓った。







 +++ † +++







 模擬戦は始まった。


 そもそも模擬戦をやることになった理由なのだが、セフィリアの『模擬戦って修行の醍醐味の一つだよね♪』というセリフからやることになったのだ。


 ノリと雰囲気だけで決まったこの模擬戦に全員が乗り気ではなかったが、セフィリアの主催であるため黙らざるを得なかった。


 では、第一戦でミアとセリーナが戦う理由なのだが、セリーナがミアの実力を測りたかったからである。


 そんなわけで模擬戦の始まりである。


「じゃあ、行くよ~。

 レディーファイ!」


 試合が始まる。


 まず仕掛けたのはミア。セリーナの死角を突くように槍を飛ばした。


 しかし、まるで見えているかのようにセリーナはその槍を避けた。続いて剣を召喚し、続いて飛んでくる槍を弾き飛ばす。


「っ!さすがセリーナね」


「それはどうも。ミアこそ、槍の操作さらに上達してるわね」


「時間があるだけよ!」


 ミアはそう言い、さらに槍で追撃を掛ける。しかし、すべての槍がいとも簡単に弾かれていく。


 だが、それは時間稼ぎにすぎない。実際の目的は融合魔法の詠唱。一撃の威力から桁の違うセリーナの行動を制限するために立てた秘策。


「【吹きすさぶは風雨。鳴り響くは雷鳴。天を駆け空を染めし黒雲よ。空を支配し彼の者に鉄槌を。雷霆を持って我が敵を撃て】!!ヴォルトハリケーン!!」


 突如として発生した黒雲は空を覆い尽くし、激しい風雨と雷をまき散らす。まさに死闘を演じるにふさわしい状況になった。しかし、これは魔法である。落ちる雷は全てセリーナに向かい、セリーナの行動を妨害する。


「ああもう!何これ!」


「ヴォルトハリケーン。風・水・雷の属性の合成魔法よ。ハリケーン自体は有名な合成魔法だけど、それに雷を加えて敵を確実に狙う魔法よ。そう簡単に動き回れないわよ。狙いは自動でされているもの」


「つまり、これは私の行動制限の為に?」


「そうよ。わたしじゃあ、あのスピードには付いていけないし、あなたの攻撃を耐えられるほどの防御力もない。なら、私がすべきなのは私の能力を最大限に活かせる状況を作り出すことと、あなたの動きを阻害することよ。私が勝つための布石を敷く。間違いではないわよね?」


「正解ね。実力で劣るならば自分が戦いやすい状況を作ればいい。それは確かだけど、それならそれで戦いようはあるわよ?」


「そのくらいは分ってるわ。だから、動きを制限できるこの魔法を造ったんじゃない」


 雷は約5秒間隔でセリーナに向かい落ちてくる。セリーナはそれを避けるために高速で移動するが雨が降っていたのを忘れていた。砂地とはいえ水がたまればある程度ぬかるみになる。そんな場所で踏み込んだら、滑ってしまうのは自明の理である。つまり……


「うわーーーーーーーーーーーー」


 そう言いながら、セリーナは滑って行き、壁にぶつかった。


「きゅう……」


 そのまま気絶した。


「……え?」


 運の悪いことにセリーナは壁に頭を思いっきりぶつけたのだ。


「これは、私の勝ちってことでいいのかしら?」


「お姉様……。

 ミアちゃん、悪いけど勝負はお預けってことで、また今度やり直しでいい?セリーナもその方が嬉しいだろうし」


「分りました。では、またよろしくお願いします」


 ミアはそう言うと、セリーナを抱えベッドまで連れて行った。

 あれ?何が起きたんだ。ノリで書いたら笑い話になってしまった。


 感想等ありましたらよろしくお願いします。


追記

合成魔法と融合魔法の違いについて

 この二つの違いについてですが、合成魔法は基本的に属性を二つ使った魔法であり、使った属性達の効果がそれぞれあるというものです。融合魔法はそもそもの魔法の効果そのものを合成するものです。

 今回のヴォルトハリケーンが何故融合魔法になるのかというと、ハリケーンという魔法そのものに雷を融合することで風雨のみのハリケーンとは違い、雷を孕んだハリケーンを生み出す魔法だからです。なので、この魔法は合成魔法と普通の魔法の融合魔法です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ