~特別番外編~【悲報】316議席の大勝利で国民が「切り取り情報の家畜」になったので、私たちは帝国主義のパペットごとこの国を総括(物理)することにした
第一節:絶望の発酵、家畜による地獄への白紙委任
第二アジト――という名の、左愛の祖母宅の古びた倉庫。
空気は、湿ったカビの胞子と、安物のエナジードリンク、そして「絶望的なまでの知性の敗北」が発酵した悪臭に満ちていた。モニターが放つ光は、網膜を焼くほどに「赤」かった。
『ジミン党、単独316議席。結党以来の歴史的、絶対的、不可逆的、圧倒的、完全大勝利』
画面の中で、鷹市 颯苗首相が「日本を守り抜く責任ある積極財政」と、勝利の美酒を想起させる絶頂の笑みを浮かべている。
「……ハハッ。見ろよ。316議席の圧勝だとよ。」
前進 ゲバラが、プロテインシェイカーを握りつぶした。
「数ヶ月前まで、裏金だの汚職だのカルトの癒着だので死に体だった連中が、今やこの国の全知全能だ。組織票を捻り出す『壺』の呪術で脳を洗浄された狂信者と、TikTokの15秒動画でしか思考を維持できない1bit脳の家畜どもが、自らの屠殺場へ続くレッドカーペットを自分たちで敷きやがった!」
「笑うしかないわね、ゲバラ。でも、彼らを『家畜』と呼ぶのは、将来的に食肉として社会に貢献する家畜に対してあまりにも失礼よ」
左門 左愛が、冷徹な手つきでタブレットを操作し、当選者リストに紐づく軍需産業の株価チャートを爆速で更新していく。
「鷹市に顔が変わっただけで、全ての腐敗が『アプデ完了』でリセットされると思っている。加熱する排外主義という安価な娯楽に上書きされた。自分たちより立場の弱い者を『特権階級』と偽って叩き、異分子を排除する。その弱者排斥という名の甘美な快楽と憎悪で脳を破壊された彼らは喜び勇んで白紙委任状を差し出した。これはもはや政治ではないわ。単なる『条件反射という名の知の集団自殺』よ。」
「……議論も、思考も、もはやこの国では『コスパの悪い贅沢品』と見なされたのね」
革命がゆっくりと口を開いた。その瞳は、もはやモニターに映る群衆を、自分と同じ人間として認識していなかった。
「彼らは『積極財政』という名の甘い阿片に釣られて、自らの通貨価値を火葬場へ投げ込んだ。株価が上がって喜んでいるのは、労働階級を搾取する側にいる資本家と投資家だけだというのに、目先の小銭に釣られた愚民どもは、インフレで自分の首が絞まる音を『景気の太鼓』だと思い込んでいる。絶望という高貴な感情すら、今の彼らには過分な評価だわ!」
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第二節:対中強硬の欺瞞、あるいは理性の解体
深夜。鷹市政権が掲げる「対中包囲網」という名の軍事拡大政策に、国民が熱狂する様子がSNSに溢れていた。
「『国を守れ』だと? 笑わせるな!」
ゲバラが、使い古されたヘルメットを蹴り飛ばした。
「隣国の労働者と火花を散らして血を流し合って、得をするのはどこのどいつだ!軍需株を握りしめている豚どもだけだ! 資本主義の最上階に座る豚どもは、戦場から届く遺体の数でシャンパンのグレードを上げる……。現場で殺し合うのはいつだって、国境の向こう側で自分たちと同じように搾取されてる労働者なんだよ!」
左愛が、画面をスクロールしながら鼻で笑う。
「結局、大日本帝国の頃から何一つ変わっていない。この国というシステムは、議論を拒絶することで成立しているの。アジアとの共生を否定し、仮想敵を作ることでしか『団結』できない欠陥構造。……義務教育の九年間は、ただ『上の命令に従う従順な部品』を精製するための、丁寧な旋盤加工工程に過ぎなかったということよ。完成品になった彼らに残された機能は、『納税』と『挙手』、そして自分たちを解体する機械への『定期メンテナンス(投票)』だけ」
革命が吐き捨てるように言葉を継いだ。
「国家という装置に思考を委ね、隣人を憎み、破滅へと行進するこの愚鈍さ。複雑な社会構造を理解する知性を持たない彼らにとって、仮想敵を作って叫ぶことは、最も安上がりで中毒性の高い『団結』という名の阿片なのよ!」
左愛が冷やかに断じる。
「気づかないのではないわ。気づきたくないのよ」
「彼らはその阿片と引き換えに、自分たちの子供を戦場へ、未来を資本家の胃袋へ差し出す契約に署名したのよ。資本主義という名の巨大な詐欺システムにとって、これほど扱いやすいOSはないわ」
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第三節:米帝への朝貢リプライ、決定的な殺意
その時、革命がスマートフォンを凝視したまま、凍りついたような声を出した。画面には、勝利宣言から数分も経たぬうちに投稿された、鷹市の英語のポストがあった。
そこには国民への感謝など一文字もなく、海の向こうの『帝国資本主義の豚』への、卑屈なまでの臣従の誓いが綴られていた。
「……見て。隣国には『毅然とした態度』なんて吠えるクセに、金髪の帝国資本主義の豚 ドナルド・ドランブの前では最速で這いつくばり、その靴裏の泥を舐めている。まるで、『米帝の靴音に合わせて尻尾を振る、低俗なメトロノーム』ね」
左愛がコードを打ち込みながら毒突く。
「彼女にとって、この国は守るべき故郷じゃない。帝国資本主義の主人に、新鮮な労働力とアジアの緊張という『商品』を献上するための、ただの『極東養豚場』なのよ」
「『同盟の潜在力は無限(LIMITLESS)』? 笑えないジョークだわ」
革命が立ち上がり、カール・マルクスの巨大な肖像画を見上げた。その髭面の眼光は、現代の「偽りの札束」に群がる愚民たちを、哀れみすらなく見下ろしている。
「これは、この国の子供たちを帝国主義の盾として、アジアの戦場へ『無限に切り売りする』という血塗られた売買契約書よ! 積極財政で日本円を紙屑に変え、ホワイトハウスでワインを啜る豚どもに、私たちの血肉をサブスクリプションとして献上している。この女の『愛国』なんて、主権という名の処女膜を帝国資本主義の豚に捧げるだけの『ただの初夜権の割譲』に過ぎないわ!」
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第四節:現システムの総括、そして「暴力革命への確信」
「見て、ゲバラ。これがこの国の『民意』という名の集団ヒステリーの成れの果てよ」
左愛がモニターを指さす。そこには、自らの肉を切り売りする「積極財政」という名の屠殺契約に、笑顔で判を押す愚民たちの大歓喜ログが並んでいた。
「……改めて総括するわ」
「彼らは自由を求めているんじゃない。自分を縛る鎖に『JAPAN』の刻印が入っていれば、それだけで愛国心という名の脳内麻薬を分泌して悦ぶ、安上がりな家畜に成り下がったのよ。15秒の動画でしか世界を認識できない脳みそに、複雑な知性はもはや火葬場の灰。残ったのは、強そうな飼い主に尻尾を振り、自分を焼く火を『景気の灯火』だと信じ込む、脊髄反射だけのパブロフの犬ね」
ゲバラが、白ヘルメットを力強く被り直した。
「いいか、言葉が通じねえなら『調教』してやるんだ。帝国資本主義のパペットに尻尾を振るその条件反射を、俺たちの革命の足音にだけ反応するように書き換えてやる。説得なんてコストはもう払わねえ。どちらが本当の味方かをその肉体に刻み込み、俺たちのために吠えさせてやるんだ。資本家の食卓に並ぶよりは、俺たちと一緒に革命を駆ける方が、よっぽど人間らしい末路だろうよ!」
革命が、マルクスの肖像画の前に立ち、暗く澄んだ瞳で二人を振り返る。
「そうね、ゲバラ。もう説得という名の『対話のコスト』を支払う必要なんてない。これは絶望ではなく、一つの祝祭だわ。議会制民主主義という名の、資本主義が用意した『安全なガス抜き装置』が、完全に故障したことを、彼ら自身が証明してくれたのだから。」
彼女の指が、空中に見えない照準を描く。
「彼らが対話を拒絶し、思考を捨てて『脊髄反射』を選んだのなら、あとに残るのは言葉ではなく純粋な物理法則だけ。私たちが提供するのは、もはや甘い公約なんてまやかしじゃない。ゲバラの言うその『調教』こそが、この腐り果てたシステムの必然。自分たちが積み上げた虚飾の地盤が音を立てて崩落するその轟音こそが、眠りこけた彼らへの唯一にして最後の目覚まし時計になるのよ」
万国の労働者よ、助けて……なんて、もう言わない。
今日、私たちは議会制民主主義という名の幻想を完全に総括した。 これからは、私たちがこの腐り果てた養豚場を焼き尽くす、 『歴史の必然』として、直接行動の荒野へ足を踏み出すのだから。
――行くわよ。全システムを否定し、この『思考停止という名の偽装平穏』を焼き払う、 プロレタリアート暴力革命だ!




