序章①あの戦争から
王国歴 605年
今から約四十年前。大陸北西部に領土をもつウィンフォス王国。その第十一代目国王グランバル・ウィンフォスは、隣国カデリア王国の謀略により毒殺される。同時に王都ウィンフォスが奇襲を受けるも、王国騎士及び臣民達の活躍と犠牲によりこれを撃退。
その後、亡き国王の一人娘であるリリア・ウィンフォスが十二代目国王に即位。王国史上初の女王となる。
同年。
ウィンフォス王国はカデリア王国に対して逆侵攻を開始。五千に満たない軍勢を率いて、国境のシモノフの大関所を突破。以降、連戦連勝の快進撃を続け、ついに敵王都ブレイダスを包囲する。なお、同時期にカデリア王国南部の蛮族が活発化し、付近の穀倉地帯が襲われた事で、カデリア王国が戦力を分散せざるを得なくなった事は、ウィンフォス王国にとって幸運だったと評されている。
しかし、カデリア王国の王都における戦いの最中、突如隕石群が周囲に落下。ウィンフォス王国騎士団は、王都の住民達を避難させる為、止む無く撤退する。その後、王都ブレイダスは隕石が直撃した事で消滅。カデリア王国の国王も、その時に死亡したと考えられている。
かくして戦争は終結。
ウィンフォス王国はカデリア王国を戦後賠償と住民保護の名の下に、領土を併呑。大陸で最大の国家と成ったのである。
<ウィンフォス王国の書店で売られていた歴史書より抜粋>




