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追放された魔術師に声をかけたら異世界から来たチート級の魔法少女でした。~不撓不屈のオルカ~  作者: 堂道廻
【第三章】ナレッジイズパワー

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第27話◆ 竜殺し

 ホンキになったらコマル?

 何言ってんだ、こいつ。イノリがこんなオッサンに恋焦がれる訳ねーだろ、バカか……。


「なにか言ったか?」


 俺がワザとらしく聞き返すとモニカは首を振る。


「なんでもないわ。それで、話は変わるけどイノリの使う〝魔法〟についてなんだけど」


「なにか分かったのか?」


「初日に変身した状態でモンスターと戦ってもらってね」


「おいおい……」


「大丈夫よ、ちゃんと安全に配慮しているから。それで分かったのは彼女の力は魔力による魔術ではないってこと。現在の我々の魔術体系では説明が付かない現象、なにか別の不思議な力であり未知の力、いうなればあれは本物の〝魔法〟ね」


「どういう意味だよ?」


「魔術みたいな理屈がない、故に魔法である。つまり何も分からないってこと」


 本物の魔法か、異世界から来た魔法少女なんだからモニカの推測は間違っちゃいない。


「どちらにしてもあの威力は脅威よ。彼女の魔法なら一国と一戦交えることだってできる。……ねぇ、あなた、なにか知ってるんじゃないの?」


「さあな」と俺ははぐらかす。


「怪しいわね……あっ!! そういえば少し前に『異世界へ渡る魔術はあるのか』なんて変な質問してきたわよね!! じゃ、じゃあもしかしてあの子ッ!?」


 昔から察しがいいのはさすがだな。仕方なく俺は肩をすくめて肯定した。


「本当に……異世界からやってきたってこと? だから測定紙が反応しなかった??」


「本人はそう言っているし、俺もそれは事実だと思っている。だから俺は彼女を元の世界に帰す方法を探しているんだ。なあ、モニカ、俺たちに協力してくれないか?」


「もちろん協力はするけど、異世界に移動する魔術なんてどうやって創ればいいのか私には見当が付かない」


「そうか……」


「とりあえず転移系魔術が得意な友人にも当たってみるわ」


「ありがとう、助かるよ」


 脚を組み替えたモニカは、考え込むように一点を見つめはじめる。しばらくすると顔を上げて「ねぇ……」と切り出した。


「……ちょっと思ったんだけど彼女ならあの迷宮を攻略できるんじゃない?」


 そうきたか……。

 俺も彼女の力を知ったとき頭に過ぎらなかった訳では無い訳では無い。けれど――。


「ダメだ。イノリを危険に晒すことはできない」


「でも、黄金郷のみんなを助けることができるかも、まだきっと――」


「ダメだと言っているだろ」俺は口調を強めた。


「あ……あなただってまだ諦めていないクセに……。でも、もう私たちに時間はそれほど残されていないのよ。きっとこれがラストチャンスになる」


「分かっている、そんなことは……。でもイノリを元の世界に帰す、今はそれが優先だ。だからあの迷宮には彼女を連れていかない、絶対だ」


 連れて行くのは黄金郷の扉が異世界へつながる扉だと確定してからだ。これはモニカにはまだ伏せておこう。


「……わかったわ、この問題は一旦置いておきましょう。それより明日からあなたの受け持つ剣術クラスが始まるわよ。高額な授業料を全免除で入学させたんだから懇切丁寧にしっかり教えなさいよ」


「あーあ……、なんで受けちまったんだろう。お前、ホントはイノリの魔法の研究だけって条件でも受け入れただろ?」


「まあね、最初にふっかけるのが交渉の基本じゃない。それにいいじゃない、大好きなイノリちゃんの様子を傍で見ていられるんだから」


「誤解を招くようなこと言うな……。そもそも魔術士に剣術なんて必要ないだろうが、最近のトレンドだかなんだか知らないけどよ」


「あなたね、そんなことばっかり言っているから未だに貧乏でしがない冒険者なのよ? これからはどっちもできないと通用しないの! 就職先がないの! 前衛も後衛もできる魔導剣士の時代なの! なによりも流行に乗っておけば生徒が増えてこっちはウハウハなのよ!」


「にしたってこんなオッサンから剣なんか習いたくないだろ……」


「そう思うなら素性を明かせばいいんじゃないかしら、竜殺ドラゴンスレイヤーしさん」


「ったく……」


「たとえ昔のように動けなくてもあなたの剣の腕が確かなのは私が一番知っている。生徒に生意気を言われたら実力で黙らせなさい、それじゃ頼んだわよ」


 言いたいことを言ってモニカは立ち上がった。

 まったく相変わらずなんでも勝手に決めて話を進めやがる。




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