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蒸し暑い時間

死者が帰ってきて再び還る時期

80年前の大戦の記憶も薄れ

風化しつつある流れと風化させず留めておこうとする流れ

生者と死者とは不思議なモノだ。

かつては生きていた人々も時間の経過と共に亡くなり今に至る

今を生きている者達も時間が流れこの世を去る

死んだ人間が生者と時を同じくした事はないし、今生きている人間も遥か未来に生きている人間と出会うことはない

僅かな、ほんの少しの僅かな、何か分からない小さなズレで時間という一方通行の流れが変化しそうな気はする

しかし実際には誰にも時間の流れは止められない


雨後の路地を遊歩する

湿度が高く蒸し暑い

雨が降った後の何かほんのりとした湿り気と暖かさがあるアスファルト

さらりとした汗をかく

日は沈みかけ、明るいとも暗いとも言えない時刻

電灯の灯りはLED

眩しい光が薄暗さを照らす

自販機の明かり

駐車場の明かり

家々の玄関の灯り

光があちこちに散らばる世界

明日はどうしようか?

明日は何をしようか?

明日は生きている?

生きている体がいつまでその生命を留めて自分として存在していけるのか


うつらとした頭で、ゆったりとした足取りで

慣れた道を、今は確かに歩いている

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