第4章「拳よ導け、闇を砕く魔の力──絆と覚醒」
王立魔導学院──地下封印区画。
そこは本来、誰も立ち入ってはならぬ“封呪指定区域”。魔力のうねりが地を這い、瘴気が空気を蝕んでいた。
ガルド、セリーネ、ラウル、シェルカ──
異なる出自、異なる魔法。だが、同じ戦場に立つ仲間たちは、そこに踏み込んでいた。
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◆ 地下封印の崩壊
「これは……“魔族”だと? でも、封印は百年前に完全に──」
セリーネが言いかけた時、瘴気の中心から“それ”が姿を現した。
「……人間ども……久しいな……我ら“黒翼”の眷属が、貴様らを裁く……」
異形の翼、歪んだ角、闇に輝く瞳──
それは“魔族”と呼ばれた存在の一体。かつて王国を滅ぼしかけた災厄の残党。
「言葉なんていらねぇ。てめぇが人間を襲うってなら……ぶっ飛ばすだけだ!」
ガルドが拳を構える。全身に青白い魔力が灯る。
「魔拳──《轟雷・双壊拳!!》」
炸裂する双拳の衝撃波が、魔族の結界を粉砕する。だが──
「甘い。貴様らの力は、我には届かぬ」
魔族の魔力がうねり、瘴気が暴走。ラウルとシェルカが後方に飛ばされ、セリーネが結界を張って防御に回る。
「一人じゃ……抑えきれない!」
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◆ 仲間の絆と連携技
そのとき、ガルドが叫んだ。
「お前ら、俺に魔力を預けろ!! 筋肉で全部まとめてぶっ放す!!」
「ま、マジで!? 筋肉バッファーかよ!」
「……おっけ……」
ラウルの風、シェルカの影、セリーネの氷。三種の魔力がガルドの体に集束する。
筋肉が光を帯び、魔力が共鳴する。
「喰らえ、合体奥義──《絶対爆拳・嵐氷影裂掌》!!」
拳が放たれた瞬間、空間が鳴いた。
風が切り裂き、氷が凍結し、影が穿つ。三属性の複合魔力を、拳でまとめて撃ち込むという“無茶”な技だった。
「があああああああっ!!」
魔族が悲鳴を上げ、消滅していく。闇の瘴気が晴れ、封印区画が静寂を取り戻す。
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◆ セリーネとの心の距離
戦いが終わった後、ガルドは一人、空を見上げていた。
「……お前、あの時、一歩も引かなかったな」
セリーネが隣に立ち、ふと笑みを浮かべる。
「あなたを信じたの。拳で魔法を打ち抜くなんて、常識外れだけど……私の氷が、それで輝いたから」
「……そうかよ」
夜風が吹き抜ける中、二人の距離はほんの少しだけ近づいていた。
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◆ 魔族の正体、そして次なる陰謀
学院長が極秘裏に告げる。
「この襲撃は、単なる目覚めではない。貴族連中の一部が、魔族と通じている可能性がある」
かつてスラムでミーナをさらった貴族。
彼らの背後に、“魔族と結託する上層”の影があることが判明する。
「つまり、敵は……王都の中にいるってことか」
ガルドの拳が鳴る。
「だったらもう一度、ぶっ壊すだけだ。魔族でも、貴族でも、俺の大切なもんを奪う奴は──全部、ぶっ飛ばす!!」
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◆ 決意の先に──
こうしてガルドたちは正式に、“特務学生部隊”として任命される。
異端の拳と異端の仲間たち。異能の魔法と、異能の筋肉。
全てを武器に、王国の闇へと踏み込んでいく。
これは──筋肉で魔法を制する者の物語。
ゴリマッチョなイケメンが、世界を変える拳を振るう“伝説”の始まりにすぎなかった──。




