10.エピローグ
無事に新・代官も決まり、アレクはかなり有能だから、横領なんて考えもしないだろうし、いい領地になるだろうなぁ。
領地経営の方も上手くいきそう!よかったぁ。
侯爵代理がそれはもう、滅茶苦茶にしてたからどうしようかと思ってたけど、執事のキルが資料を年順にまとめてくれたり、ダッシュも手伝ってくれて大助かりよ。
数年後、私は18才はおろか、20才近くまで年を取ってしまった。傾きかけた侯爵家をなんとかするのに、こんなに時間がかかると思わなかった。
そういえば、結婚がどうとか言ってなかったっけ?
「ダッシュ?18才になったら、結婚がどうとか言ってなかった?私はもう20近くになったけど」
「俺もまさか傾きかけた侯爵家を戻すのにこんなに時間と労力が必要だとは思わなかった。あの侯爵代理、平民落ちよりももっと重い刑を課してもよかったんじゃないか?」
それはうちの誰もが思う事だろうけど、平民として今生きているかもよくわからないから、放っておきましょう。
「労役なんて食事が出るじゃない?平民落ちは自分で何とかしないと食事にもありつけないのよ?彼らにはそっちの方が過酷よ」
「なるほどな。さて、改めてマーガレット=ダイズ侯爵様、私と結婚していただけませんか?」
「はい。喜んで」
「お嬢様!おめでとうございます!このキル、感無量でございます‼」
どこに隠れてたのよ?
「そういえば、領地にいるアレクってば領民と一緒に畑仕事をしてる時に出会った女性と結婚したらしいわよ?」
「マジか?」
「式は領地で挙げたいわ。領民に祝福されたい」
「そうだな。アレクにもしばらく会ってないし」
そのしばらくの間に結婚したのよ。畑仕事で出会った女性と。
私達は久しぶりに領地へと行くことになった。
「私は執事としてこの侯爵家を守る義務がございます。お嬢様の晴れ姿を見ることができないのは口惜しいですが、お二人とも気を付けていってらっしゃいませ」
忘れている人も多いかもしれないけど、私は冒険者としてCランク。ダッシュはSランク。盗賊なんか怖くない。と、そんな感じで領地へと向かった。
「あ、お姉ちゃん!お姉ちゃんが昔言ったように、この土地すっごくキレイになったよ!」
ん?この子……成長したからわかりにくいけど、元・代官の悪事を告発した女の子?
「こらこら、領主様だぞ?そんなに平民の立場で……」
そんなに貴族とか平民とか気にしてるのかな?
「私は身分とか全く気にしてないので、構いませんよ。領地が美しくなって嬉しいわ。皆さんの努力のおかげね。ありがとう!」
「いやぁ、領主様にそんなに言われると照れるなぁ」
「お姉ちゃん、美人だから皆照れちゃうんだよ。お兄ちゃんはかっこいいね。美男美女ってやつなの?」
「もうっ恥ずかしいなぁっ」
遠くでアレクが畑仕事をしている。
「お~い、アレク~。来たぞ~!」
そうダッシュが声をかけると、アレクが物凄い速さでダッシュの元にやって来た。さすがは元・騎士。息を乱すことはない。
「お久しぶりでございます。ダッシュ様。この度はこの領で挙式をするという話を聞きました」
「そうなんだ~。アレクもさぁ、新婚さんなんだよなぁ?こないだマーガレットから初めて聞いた。せめて手紙とか欲しかったなぁ」
「私がダッシュ様に手紙など烏滸がましいと思って……」
まぁある意味正解だね。王子に手紙はちょっと……。
「挙式の時にわかると思うけどさぁ、俺の名前、ダッシュは冒険者名なんだよね。本名はジェシー=ソコッティ。王国の第3王子だ。かなり放任されている。兄上達元気だからなぁ」
「王子だろうとなんだろうと自分の忠誠心に変わりはありません!これからも自分をこの領地の代官として使ってください。何か希望があれば、何なりとお申し付けください!」
「他の領地では採れない野菜もしくは果物があるといいね。それがここの特産になるだろう?」
「なるほど、より一層の努力をします!」
そう言ったアレクはまた物凄い速さで元居た場所に戻っていった。あそこに奥様がいるのかな?奥様を紹介してほしかったな。
私とダッシュ…ジェシーは領地で式を挙げ、無事に夫婦となりました♡
ダッシュが今後はジェシーって呼んでほしいって。慣れがあるからなかなか難しいなぁ。
ダイズ侯爵家の皆も祝福してくれ、ダッシュ様改め、ジェシー様というように統一された。
過去のわけわからんダイズ侯爵家に比べたらとっても幸せです♡
了
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あ、新作も投稿します。
本当はシンママものにしたかったのに、ノリでそうなってしまって…。
オジサマ好きの令嬢のお話です。
タイトルは“急に王妃って言われても…。ただ、オジサマが好きなだけだったのに…” です。
オジサマの王妃ではないですよ!




