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東京-Listen to my voice

その夜、絵子は灯にあてて長い手紙を書いた。声の出ない絵子は灯の存在に甘えていたこと。明日から絵子は東京に行くけど心配しないで欲しいこと。今はもう感謝しかない。涙で文字がにじんだ。

声が出ない絵子のことを心配して三谷が函館駅に迎えに来た。絵子は久しぶりに路面電車に乗った。「さようなら函館、さようなら灯。」と絵子は心の中でつぶやいた。

東京に着いた絵子はしばらくホテルに住んで三谷とアパートを探した。結局、吉祥寺に部屋を借りた。渋谷にある事務所まで30分で行ける。音楽が好きな絵子はいろんなライブに行った。原マスミのライブが一番絵子の心に同調した。

三谷が紹介してくれたクリニックに通って半年、絵子ののどに少しずつ声が戻って来た。絵子は声をあきらめていたのでこれを奇跡だと思った。亡くなった恋人との思い出がいっぱいの函館を離れたことが大きいだろうと医師は言った。

絵子の小説「Listen to my voice」の発売が決まった。同時に映画にもなる。絵子はこれだけで東京に来た甲斐があると思った。絵子は再会してはじめて灯に電話した。「もしもし、絵子です。小説の発売が決まって映画にもなります。」絵子はまだ小さくしか出せない声で言った。灯は驚いて、そして泣いていた。



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