活動報告(2年目29週目_共振式焦点具について)
本報告では、同僚が焦点具を試した結果について報告する。
ディル(元気男)、エーリ(女神官)、クルージ(がり勉男)それぞれに私お手製の焦点具を渡して、魔術が使えるか試した。全員、簡易な身体強化魔術を制御した状態で使うことに成功した。ちょっと握力が強くなることを確認した。彼らの喜びようと言ったらすごかった。
ディル(元気男)は嬉しさのあまり飛び上がり、喜びの声をあげながら、町を一回り走ってくると言って部屋を飛び出していった。すごい速さだ。あとうるさい。
エーリ(女神官)は少し涙を流し、私への感謝を述べた後、太陽神の神殿に祈りに行くと言い、軽い足取りで部屋を後にした。聖印?を強く握りしめていたのが印象に残った。
クルージ(がり勉男)は2人がなぜあんなにうれしいのかを私に説明した後、魔術が使えるなら勉強時間の配分を見直す必要があると言い、本と筆記具が入ったカバンを持って図書館に行った。図書館のあとで、近場に住んでいる両親に魔術が使えるかもしれないことを伝えに行くそうだ。
3人とも魔素の量は優秀な部類になる。しかし、体内から出す魔素の変動がひどく魔術師になる未来はなかった。彼らのうち一人は、本来は筋力を少し強くする程度の身体強化魔術で、手を握っただけで、増強させすぎた筋力で自らの手が骨折したりしたそうだ。
当然周りから、才能があるのに使えないことに対し、やっかみがあった。『自爆魔術を使い、人間爆弾としてなら使える』『真面目さが足りないだけでは』という言われようだ。また魔術が使えることはキャリアの多様性と将来の生活の豊かさに直結する。彼らが歓喜するのも当然ともいえる。
私お手製の焦点具は、3つとも壊れてしまった。理論と実装に大きな隔たりがある。しばらくは魔術の訓練ごとに焦点具の魔術回路の見直しが必要になりそうだ。4級市民になり、次の目標は彼らを優秀な魔術師にすることが目標になりそうだ。
目標:彼ら3人を優秀な魔術師にするための助けをしたい。
手段:共振式焦点具を実用できるくらいまで完成させる。理論や魔術回路の改良が必要。
理由:才能ある若者の才能を輝かせたいから。その輝きを見てみたいから。




