業務報告(38週目_デスマーチについて)
本報告では、週報が3週間記載がないことへの釈明を記載する。
『明日の朝イチまでお願い』『年内納入』『複数の製造ライン同時改良』この文章を書いているだけで私はつらくなってくる。異世界にも、サービス残業、サービス出勤の概念はある。サラリーマンに希望はない。
この世界にも年度末という概念はある。論文の締め切り前に、書く内容がないという事象もある。そうなると、論文の内容を増やすために、魔道具科では、魔道具の試作が増える。結果、私の仕事が増える。魔道具科は、実学よりの学問だ。理学科のように、すごいアイディアだけでは論文になりにくい。しかし、亜人は人に比べて手先が不器用な人もいる。雇用主のタールズ教授もそうだ。そのため助手として、すぐ採用されたのだろう。結果、助手に仕事が集中する。助手のポストが開いていた訳もなんとなく分かってしまった。
この3週間は、サービス残業、サービス出勤がずっと続いた地獄だった。無給の労働と思うと、休日に一人で作業を行っていると心がすり減っていく。勉強と思って行って心を慰めている。幸い、学生の論文提出はひとまず完了し、今は論文考査の時期だ。私が手伝えることはない。今は、今年の予算で消耗品をひたすらに補充する仕事くらいだ。
仕事終わりの魔光通信の光を見るのが好きだ。ただの光の羅列だが、確かに誰かにあてた言葉なのだろう。地獄が終わったので、少しロマンチストになっているかもしれない。
【地球用語解説】
年内納入:お客様の予算が年ごとにある場合に発生する事象。大抵の場合、むちゃな納期になることが多く、残業の温床となる。短納期。私の嫌いな言葉です。
複数の製造ライン同時改良:製造業において、複数の製造ラインを持つことは多い。例えば、塩味のポテチとコンソメ味のポテチは違う製造ラインで作ったりする。商品改良において、塩味とコンソメ味の2つの製造ラインを1つずつ改良すればよいのに、とち狂った上層部が2ついっぺんに改良すれば工場の停止時間が減る。短期間で改良できる。効率いい! 私賢い!と言い出すせいでおきる事象。トラブルへの対処が遅れがちになる。同時立ち上げダメ!絶対!




