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異世界調査・活動報告(週報)  作者: 香川 尊


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現業報告(11週目_私の仕事について)

本報告では、私の現業内容について報告する。


 私の勤務先の業務内容は、①魔道具に用いる部品(回路素子)の作成 ②故障した魔道具の修理③魔道具の販売となる。私の仕事は、②の故障した魔道具の修理部門での修理工である。


 一般的に魔道具の構成要素は、①魔鉱石から魔素を取り出し、エネルギーとして使う魔術回路、②魔術回路、魔鉱石を収納するケースからなる。そのうち、魔術回路は、魔素の伝送路と回路素子からなり、回路素子が良く壊れやすい。


魔道具は、庶民にはやや高価なものである。そのため、壊れたら捨てるではなく修理して使用する。そこで、持ち込まれた魔道具から、魔術回路を取り出し、壊れた素子を同様の素子に入れ替え、動作チェック担当に引き渡すのが私の仕事だ。もう1か月以上(8週間以上)これを行っている。

 

 魔術回路をさんざん見てきた結果、これは地球での電気もしくは電子回路に置き換えて考えられると気づいた(私は電気科の出身だ)。素子が壊れるのは、そもそも設計が間違っていないか? 環境変化、衝撃に弱い設計になっていないか?と考えた。図書館には、魔道具の書籍があった。そこで回路の基礎理論から追っていき、魔術回路への理解を深めていった。


 最近は、修理のノルマに余裕のある際には、ただ素子を同型式のものに入れ替えるだけでなく、素子の再選定をしてみたり、回路を改良する修理の仕方をしている。私が改良した結果、壊れやすくなっているかが自信がない。そこで、改良した回路の隅には、日付と私が改良したとわかるマークを入れておいた。もし早く壊れて、再度私が修理することになったら、買ってくれた方に申し訳ないので何かしらの形で補填してあげたい。


 『チェンジニア』という言葉がある。これは、地球の言葉で『チェンジ』と『エンジニア』を合成した言葉でエンジニア、つまり技師を名乗っているのにチェンジ、部品交換しかできない者を指す。私の後輩は、「チェンジニアにはならない」と豪語し、誰も名の知らない、しかし電子回路界隈の技術的に難しい分野で最先端を走る会社に就職した。彼は今も技術の最前線で、エンジニアとして頑張っていることだろう。就活の際には、ホワイト企業か、大きい会社かといった目線しか持たなかった私とは正反対で、眩しいさえ思った。羨ましかった。私にはその生き方はできないと思った。この世界では、入っている会社を知らせる友人も家族もいない。私も、彼のような眩しい生き方に挑戦したいと思う。

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