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年末6

薄暗い店内。3人掛けほど大きさの革張りのソファーが置かれた空間に通され、その端に一人で座る。


入口はレースのカーテンで 柔らかく仕切られていて、他の客の様子はあまり伺えない。



こんばんは~。おとなり 失礼しますー。


そう言いながら入ってきたロングドレス姿の女性が、私の横にすっと腰掛ける。


ひらがな3文字の名前が書かれた名刺を差し出されるので

両手で受け取ってから、こんばんは と軽い笑顔で会釈をして 目の前のローテーブルの端に置く。



温かいおしぼりを渡されて手を拭いていると、


脚、ひざの上に乗せちゃってもいいですかー?


そう言ってこちらに身体を寄せてくる。



いや、乗せなくて大丈夫ですよっ、

とりあえず なにか飲みましょうか 何飲みます?


そう言って 彼女から身体を少し離して ソファの端に居直った。


2人分の飲み物を注文してもらう。



あんまり こういうお店来ないんですか?

もしかして緊張してますー?


緊張しているかどうか と言われれば、

これから何を口に出そうかということについて、思考がまとまっていないことに気持ちは落ち着かないでいる。



歓楽街、すすきのの一等地にある飲食店街のビルの中。

数年前に取引先の社長に初めて連れてこられて以来で、

まさか一人で来るとは、露ほども思っていなかった。




吉崎、すすきのの夜に溺れて、成仏できるのか。。

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