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距離2

「お疲れ様ですー!忙しいらしいね。

落ち着いた頃、ちょっと早めの忘年会しませんか?」


そんな風に誘えるような栗原との仲でないことは、自分自身がよく分かっている。


それなのに、こんな馴れ馴れしい文面を書き起こして 送ろうとするのは、

はたしてどんな心理なのであろうかと、自分でも恐ろしく思う。


もしかして来てくれるかもしれない、という期待がいかほどあるかといえば

宝くじで100万円が当たるくらいの確率のものである。

しかし、買わなければ当たらない。そんな厄介な気持ちが湧いて 自分を押し進めようとしてくる。


仕事帰り。真っ直ぐ帰る気になれず立ち寄った喫茶店で 文案をしたためた。


冷めたコーヒーを飲み切り、閉店が近い駐車場の車に乗り込む。

エンジンをかけ、エアコンを温風に設定して、風量を最強にする。


スマートフォンのメモ帳に作った文面を、コピーアンドペーストでLINEに貼り付け、

盲目に送信ボタンを押してから、

まだ冷える車を発進させて家路についた。

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