旅のはじまり4
深夜1時半を過ぎた 羽田空港 第2ターミナル。
到着ロビーを出るとタクシー待ちの行列が数百メートルにも伸びていた。
乗客の数に対して、乗り場に流れてくる車輌の数が圧倒的に足りていない。
先の見えない行列の人混みに、おとなしく入る気にはなれず
周囲を散歩しながら、なにか抜け道がないかと考えてみる。
目に付いた案内板には、歩いてこの空港を脱出することは不可能である と書かれている。
考えながらあたりを見廻すと、空港のシンボルマークとなっている 小豆色の大きなアーチ橋が目に入る。
その先に、羽田空港第1ターミナルビル の明かりが見えた。
・・あちらのターミナルも混んでいるだろうか?
空港のウェブサイトで調べてみると、第1ターミナルを使う航空会社の到着便は、もうほとんどなさそうだった。
今回の旅で “チャレンジ” をするのは、何度目だろうか。
航空券、飲み処、栗原さんへのLINE、柿の種・・・。
歩いて橋を渡ってみることにした。
いままで遠目にしか見たことのなかった小豆色の大きなアーチをくぐって、
そびえ立つ管制塔や、足元を走る東京湾岸道路を眺めながら歩く。
深夜でも吹いてくる風は温かい。
こんな深夜のひとり散歩も悪くない。
10分ほどで着いた第1ターミナルは、思った通り閑散としていて、
タクシー待ちの列も10組ほどと、かなり短かい。
よしよし作戦成功・・。
そう思ったまではよかったのだが、
少し見てみると、待ち列の長さに比例するように、
第1ターミナルには回ってくるタクシーの数も極端に少ないようである。
まぁ、そう うまく行くことばかりではない。
そう思いつつ、列の最後尾におとなしく並んで 順番が来るのを待った。




