相談4
甘い酒を飲みながら 東京から今まであった苦いエピソードを順を追って話していく。
東京以外では栗原と飲みに行っていない、と、はるかに嘘をついたことの詫びも添えることになる。
出来事の細かいこと、気持の機微を 何もかも全てを伝えたいつもりだ。
たが多少の酔いもあるし、元来 口下手だから
多くの言葉にしたところで、どれだけ本意が伝わっているのかはわからない。
そんなもどかしさも同時に感じながら話していく。
そもそも、はるかはこの話にどれほど興味があるのかないのか わからない。
だがとりあえず聞いてくれる素振りは見せてくれている。今はそれを信じて話すしかない。
話すことで なにか希望が見えるかもしれないから。
・・・・・・。
「まぁ、ザキが悪いね。りっこも思わせぶりなとこあったと思うけど、完全にザキが悪い。」
はるかに少しでも優しい気遣いなどを期待したのは、間違いであった。
一通り話してから、そう思い知らされた。
自分が悪いのはわかっている。わかっている上で
どうしたらよいのか分からないからこうして話している・・・
「そうだよねー。そう、悪いのは俺なんだよ。」
そう口で言いつつも、
もう少しこちらの気持ちを汲んで接してくれないものだろうかと、寂しい気持ちになる。
(普段、仕事では 友だち割引 で いろいろ助けているわりに……)
そんな、姑息な気持ちも湧いてくる自分が余計に嫌になる。
・・・・・・終始、自分勝手なことを言っているのは、私の方なのだ。
それをちゃんと叱ってくれるのは、はるかの優しさである・・・。
そう 心の奥では思いながらも、
心の表面では はるかに否定されることに
反発する自分がいる。
自分の心をどこに据えれば、収まりがよいのだろうか。




