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再会8
「じゃましてごめんなさい。
栗原さんに心を開きすぎたのがつらくて。
いつかゆっくり話したいと思ってます。」
そう自分で打ったメッセージを、
何度も読み返しながら考える。
これをそのまま送ったら、どう思われるだろうか。
怖いだろうか、困るだろうか。それとも・・。
先程までいた焼き鳥屋は閉店となった。
店を出て、自宅マンションの駐車場の隅。
塀に腰掛けながらスマートフォンを見つめ続ける。
時刻はもう1時過ぎ。最後の通話履歴は、未読のままだ。
用件のわからない着信履歴ばかり残しておくのも、気まずい気がする。
かといって、こんなメッセージを送ったら余計に栗原は。。
ずっと呼吸が苦しい。こんな気持ちは耐えられない。
もう、おれはどうしたらいいのか。
その時、スマートフォンを支えていた左手の親指が、
フッと、送信ボタンに触れた。




