再会7
“既読”とはなったが、それからなにか反応があるわけではない。
わたしからの着信履歴をみた栗原は、一体何を思っているのだろう。
・・・もしかすると、栗原は わたしが他のメンバーと2軒目に行っていて
皆のいる場で電話をかけていると思っていたり するかもしれない。
だが、もし彼女が今まで向井と話していたのなら、わたしが帰ったことも知っているか・・・。
もしかすると、わたしが栗原に送った「2軒目行きませんか?」のメッセージも、
向井に伝えられているかもしれない。
あの誘いは、その場にいなかった栗原にとっては、“皆での2軒目“と思われているかもしれない。
だが、同じ言葉を向井が聞けば、皆と解散した後のわたしが 栗原を個人的に誘ったということがわかる。
<へー、吉崎は栗原のこと そうやって誘うんだ>
そう 向井に思われることを考えると、
もう、消えてなくなりたい気持ちになる。
・・・いや、これは、ただの被害妄想である・・・。
そう考える理性も 残っている。
ここまでの出来事は全て、わたしの想定の上をいっているのだから、
わたしが頭の中で考えるようなことは きっと現実には起こらない。
・・・栗原は、きっと 別の友達か、家族と電話をしていただけで、
この時間に 飲み会の場からかけてくるわたしの電話には 関わりたくなくて 放っているだけだ・・・。そう思うことにしよう。
でも、
もう1回だけ、、、
通話ボタンを押してみる。
今度は 聞き慣れた、陽気な呼び出し音楽が鳴る。
音楽が1フレーズと半分くらい鳴ったところで、
こちらからコールを止めた。




