返信
5分ほど経ったころ、
「おー、二次会やりましょう!」
ノリの良い返信が来た。
断られる覚悟だったものだから、普通に嬉しい。念が伝わった…かな?
「いつにするー?」
「〇日と〇日は予定あるんですが、他はいつでもいいですよー 」
予想以上に 話は早くまとまった。
今週末の土曜日。店はこちらで考えるとして、また連絡することになった。
だが思い通りに進みすぎると、それもそれで少し怖くなるのは なぜだろう。
・・栗原さんは、どうして誘いに乗ってくれたのか。わたしと同じような気持ちでいたのか。たまたま暇だったのか。それとも断わるのが面倒だったからか。もし、また誘ったら・・。
わたしは普段、誰かを自分から食事に誘うことは まずしない。連絡をとる事もない。
ましてや、職場の人を誘うことは、男女問わず初めてだったことに気づいた。
基本的には一人でいるのが好きなのだ。
しかし一方で、なんというか、人間関係の相場感覚 がわからないのが、わたし自身のコンプレックスなのかもしれない。
栗原さんとは仲良くなってみたい。でも、仲良くなるって なんだろう。
別に 不倫に走るなんてつもりはない…のだが、他の社員たちは互いにどんな距離感でいるのだろう・・。
もし また誘ったとき、断られるくらいなら、最初から 仲良くならない方がよいかも・・。
変に先のことばかり考えるのは、悪い癖であると思う。
車通りが少なくなった夜の国道。妻の待つ街中に向かって運転しながら 頭の片隅で自問自答していた。




